メッツのセスペデス獲得のスタート地点は新庄獲得だった

日本時間5月4日、メジャーリーグ公式サイトのデービッド・アドラーはメッツがヨエニス・セスペデスの獲得に至るまでのプロセスを振り返る特集記事を公開した。アドラーによると、セスペデス獲得までのメッツのトレードを振り返ると、2000年オフにある外野手と契約したことがそのスタート地点になっているという。その外野手とは、阪神タイガースからメッツに入団した新庄剛志である。

2000年12月11日(現地時間、以下同)、新庄はイチローに次ぐ2人目の日本人野手メジャーリーガーとして年俸70万ドルでメッツと契約。日本プロ野球の球団からは総額12億円を超えるような大型オファーもあったが、自身の夢を追うことを選択した。

メジャー1年目の2001年、123試合に出場して打率.268、10本塁打、56打点とまずまずの成績を残した新庄だが、前年リーグ優勝を果たしたメッツは82勝80敗に終わり、ポストシーズンに進出できず。そのオフ、メッツは先発投手の補強を目指し、2001年12月16日に新庄とデシー・レラフォードをジャイアンツへ放出してショーン・エステスを獲得するトレードが成立した。

2002年8月15日にはエステスをレッズへ放出し、ペドロ・フェリシアーノ、エルビン・ベルトレイ、後日指名選手2人(ラウル・ゴンザレスとブレイディ・クラーク)の合計4人を獲得。フェリシアーノは2008年からの3年間で266試合(平均89試合)に登板するなど鉄腕リリーバーとして活躍し、2011年1月3日にフェリシアーノがフリーエージェントとしてヤンキースと契約すると、メッツは2011年のドラフトにおける補償指名権を獲得した。

2011年6月6日、メッツはフェリシアーノ流出によって得た全体44位の指名権でマイケル・フルマーを獲得。2015年7月、外野手補強を目指すメッツはウィルマー・フローレスとザック・ウィーラーを放出してブリュワーズからカルロス・ゴメスを獲得する予定だったが、このトレードが破談となり、代わりにフルマーとルイス・セッサをタイガースへ放出してセスペデスを獲得するトレードを2015年7月31日に成立させた。

以上のようにして、新庄との契約からスタートするセスペデス獲得が完了する。なお、アドラーは新庄が現在48歳であること、そしてもう一度プロ野球選手としてのプレイを目指していることを紹介している。

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