外装デザイン・サイズ・視界・取りまわし性比較
ボディスタイルは、WRCに参戦するラリーカーのベースともなっているヤリスがメリハリの利いたアグレッシブなボディラインとなっているのに対し、フィットはやや装飾過多の印象もあった先代に比べて非常にシンプルでプレーンなデザインとなっている。
ボディサイズはどちらも5ナンバーサイズに収めており(SUVテイストのフィット クロスターを除く)、どちらも先代モデルと大きくサイズアップはしていない。
実際の数値を記すと、ヤリスが全長3,940mm×全幅1,695mm×全高1,500mm、フィットが全長3,995mm×全幅1,695mm×全高1,515mmとなり、若干フィットの方が大きくなるが、ほぼ同等サイズと言っていいだろう。
視界はヤリスが従来のフロントドアの三角窓を廃したのに対し、フィットはAピラーをより前方に移動させ視界を確保するという対極の方法を取っている。なお、フィットのAピラーは非常に細いものとなっているが、ドアミラー側の2本目のAピラーで強度を出しているので安心してほしい。
最小回転半径はヤリスが4.8m~5.1m、フィットが4.9m~5.2mとほんの少しヤリスが上回るが、こちらもほぼ同等となっている。
内装のデザイン・質感・操作性・視認性比較
内装のデザインや質感は両車とも先代よりも大幅に向上しているが、どちらかというとオーソドックスなデザインを踏襲したヤリスに対し、フィットは電気自動車のホンダeにも似た水平基調の斬新なデザインを採用している。
モニター位置は視点移動を最小限にするため高い位置にしたヤリスに対し、フィットは必要以上に視界に入らないようにインパネ中央に収めており、この辺りは両社の考え方の違いが表れて面白いところだ。
純粋な前方の視認性については、確かにモニターがどうしても視界に入るヤリスよりも、フィットの方が水平基調のインパネと相まってスッキリとした印象。この辺りはモニターを見る頻度によっても評価が分かれそうだが、個人的にはフィットが好感触だった。
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次回は「居住性・乗り心地編」をお送りする。お楽しみに!
[筆者:小鮒 康一]