「新型コロナウイルス」関連倒産状況【5月13日17:00 現在】

 5月13日17時現在、「新型コロナ」関連の経営破たんは全国で143件(倒産97件、弁護士一任・準備中46件)に達した。
 「新型コロナ」関連の経営破たんは、2月2件、3月23件で、4月は84件に急増した。5月も大型連休を挟んで13日までに累計34件が発生し、月間100件ペースで増勢が強まっている。

 都道府県別では、東京都が13日に3件判明し、32件(倒産27件、準備中5件)と唯一、30件を超えた。以下、北海道(同13件、同ゼロ)と大阪府(同6件、同7件)が各13件、静岡県7件、新潟県と兵庫県、福岡県が各6件と続き、緊急事態宣言の「特定警戒都道府県」と隣接県で目立つ。
 業種別では、最多が宿泊業の30件(同19件、同11件)。温泉旅館やホテルはインバウンド消失に加え、国内旅行や出張の自粛によるキャンセルで、経営が圧迫されて」いる。次いで、来店客の減少と緊急事態宣言で臨時休業が広がる飲食業が21件(同13件、同8件)、アパレル関連が19件(同10件、同9件)など、BtoC関連業種の経営破たんが上位に並んでいる。
 経営破たんした企業は、もともと人手不足や2019年10月の消費増税などで業績不振に陥り、資金繰りの厳しい企業が多かった。そこに新型コロナの感染拡大で、急激に業績が落ち込み経営に行き詰まる格好で、新型コロナが“最後の一押し”したケースが大半だ。
 また、倒産に集計されないが、先行きを見通せずに事業継続を断念し、廃業を決断する小・零細企業や商店の増加も現実味を帯びている。一刻も早い休業協力金や支援金、緊急融資で手元に運転資金を届けないと、窮地に陥った企業の経営破たんが加速する可能性が高まっている。

※ 企業倒産は、負債1,000万円以上の法的整理、私的整理を対象に集計している。
※ 原則として、「新型コロナ」関連の経営破たんは、担当弁護士、当事者から要因の言質が取れたものを集計している。

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5月13日 経営破たんが新たに4件発生、累計143件に

 経営破たんは5月の大型連休明けも増勢をたどり、5月13日は新たに4件が判明した。2月から5月12日までの累計は143件に達した。5月は、13日17時までに34件が判明している。
 13日の主な倒産事例は、タクシー業で初の経営破たんが発生した。(株)ふれ愛交通(大阪府)は、2004年にタクシー業界初の介護事業所の資格を取得したが、新型コロナ感染拡大で3月以降の売上高が激減し、破産を申請した。リフォーム工事業の(株)カムアップ(東京都)は、新型コロナ感染拡大で受注が落ち込み、破産開始決定を受けた。婦人靴卸の(有)フレンドリー(東京都)は、新型コロナ感染拡大で取引先だった百貨店が臨時休業や時短営業に入ったことから売上が急減し、破産開始決定を受けた。

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