モリーナ「史上最高の捕手として覚えておいてもらいたい」

2020年がメジャーリーガーとして最後のシーズンとなるはずだったヤディアー・モリーナ(カージナルス)だが、新型コロナウイルスの影響により、来季以降も現役を続行する意向を固めている。日本時間5月15日、ESPNのマーリー・リベラはモリーナのインタビュー記事を公開。モリーナは自身のキャリアや将来のアメリカ野球殿堂入りの可能性について語っている。

2020年シーズンが開催されるかどうかを尋ねられたモリーナは「そう信じている。シーズンが開催されるだろうと楽観的に考えているし、それが早く実現するように神に願っているよ」と回答。ただし、従業員やファンを含むすべての人々の健康と安全が第一であることを強調した。

以前は2020年シーズン限りで現役を引退する意向を示していたが、新型コロナウイルスの影響により、今シーズンが通常より少ない試合数で開催されることが決定的となり、「今回のパンデミックによりすべてが変わった。やり残したことがあるように感じると思う」と引退の意思を撤回。カージナルスとの再契約を最優先としつつも、「彼らが契約してくれなければ、フリーエージェントになるつもりだ」と他球団でのプレーも視野に入れている。

カージナルスとの契約延長交渉は、新型コロナウイルスの影響によってストップしている球界が再び動き始めてから再開する予定であり、モリーナは「カージナルスと代理人のメルビン・ロマンが合意に達すると確信している」とコメント。モリーナは2022年までの現役続行を希望しているが、この発言から判断する限り、残りのキャリアもカージナルスで過ごす可能性が高そうだ。

また、2010年のオールスター・ゲームの際に、殿堂入り選手のデーブ・ウィンフィールドが「モリーナが9番を打っているのは『イージーアウト』だからだ。(オールスターの打線のなかで)『イージーアウト』はモリーナしかいない」と発言したことがモチベーションとなっていたことも明らかにした。「確かに以前は守備的な捕手だった。でも今では、攻守両面で貢献できる選手だと思っている」とモリーナ。ウィンフィールドはその後のモリーナの活躍を見て、今日に至るまで謝罪を続けているという。

また、将来の殿堂入りについては「自分のことを史上最高の捕手の1人だと思っている。それは数字にも表れている」と自信を見せ、残りのキャリアで成し遂げたいこととして「カージナルスで勝ち続けることだ。今年と次の2年、合計3年のなかで僕が目指すのは優勝だけだよ。他のことは考えていない」と断言。最後に、100年後にどのように覚えておいてもらいたいかを尋ねられ、「史上最高の捕手として、だね」と誇らしげに語った。

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