4人の殿堂入り選手を輩出したドラフトは過去に3度

メジャーリーグ公式サイトのトーマス・ハリガンによると、第1回ドラフトが開催された1965年以降、複数のアメリカ野球殿堂入り選手を輩出したドラフトは13度あるという(指名されて契約しなかった選手は含まない)。そのうち最多の殿堂入り選手を輩出したのは1976年、1977年、1989年の3度。いずれも4人の殿堂入り選手を輩出している。

2017年にベテランズ委員会の選考でアラン・トラメルとジャック・モリスが殿堂入りを果たしたことにより、1976年のドラフトが輩出した殿堂入り選手は4人となった。トラメルとモリスはタイガースで14年間チームメイトとしてプレーし、1984年にはワールドシリーズ制覇を経験。20年間タイガース一筋でプレーしたトラメルとは対照的に、モリスは「優勝請負人」として1991年にツインズ、1992年にブルージェイズでチャンピオンリングを手にした。歴代最多の1406盗塁を誇るリッキー・ヘンダーソンと通算3010安打のウェイド・ボッグスも1976年のドラフトで指名されてプロ入りしている。

1977年のドラフトは、2019年にベテランズ委員会の選考でハロルド・ベインズが殿堂入りを果たしたため、殿堂入り選手が4人となった。通算808盗塁のティム・レインズはラストチャンスとなった2017年の記者投票で殿堂入り。通算3319安打のポール・モリターとゴールドグラブ賞13度のオジー・スミスはそれぞれ有資格初年度で殿堂入りを果たしている。

1989年のドラフトからは、フランク・トーマス、ジェフ・バグウェル、トレバー・ホフマン、ジム・トーメイの4人が殿堂入り。いずれも1990~2000年代を代表するスター選手だ。この年は強打の二塁手として活躍したジェフ・ケントもいるが、ケントは7度目の挑戦となった今年の殿堂入り投票で得票率27.5%にとどまっており、記者投票での殿堂入りは難しそうだ。

1985年のドラフトからは、バリー・ラーキン、ランディ・ジョンソン、ジョン・スモルツの3人が殿堂入りしており、バリー・ボンズが殿堂入りすれば最多タイの4人となる。ちなみに、この年は通算3020安打&569本塁打のラファエル・パルメイロもいるが、パルメイロは4度目の挑戦となった2014年の殿堂入り投票で得票率4.4%に終わり、記者投票の対象から除外された。

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