全体1位で指名すべきだった男たち 過去のドラフトを振り返る

ドラフトの全体1位で指名されることは選手にとって最高の栄誉の1つと言えるが、必ずしも全体1位指名選手がメジャーの舞台で大活躍するわけではない。メジャーリーグ公式サイトのアンドリュー・サイモンは、各年度のドラフト指名選手のなかで最高の通算WAR(Baseball-Reference版)を記録している選手を「全体1位で指名すべきだった選手」として紹介。結果論ではあるが、ここではサイモンが挙げた選手の顔ぶれを紹介する(選手名の後ろの数字は通算WARを表す)。

1965年:アスレチックス
リック・マンデー(33.1)を指名。指名すべきだった選手はレッズ2巡目のジョニー・ベンチ(75.2)。

1966年:メッツ
スティーブン・チルコット(メジャー出場なし)を指名。指名すべきだった選手はアスレチックス1巡目(全体2位)のレジー・ジャクソン(74.0)。

1967年:ヤンキース
ロン・ブロムバーグ(9.4)を指名。指名すべきだった選手はオリオールズ1巡目(全体19位)のボビー・グリッチ(71.1)。

1968年:メッツ
ティム・フォーリ(5.7)を指名。指名すべきだった選手はヤンキース1巡目(全体4位)のサーマン・マンソン(46.0)

1969年:セネタース
ジェフ・バローズ(17.8)を指名。指名すべきだった選手はツインズ3巡目のバート・ブライレブン(94.5)。

1970年:パドレス
マイク・アイビー(7.3)を指名。指名すべきだった選手はホワイトソックス9巡目のリッチ・ゴセージ(41.1)。

1971年:ホワイトソックス
ダニー・グッドウィン(入団せず)を指名。指名すべきだった選手はフィリーズ2巡目のマイク・シュミット(106.9)。

1972年:パドレス
デーブ・ロバーツ(0.4)を指名。指名すべきだった選手はエクスポズ3巡目のゲーリー・カーター(70.1)。

1973年:レンジャーズ
デービッド・クライド(0.6)を指名。指名すべきだった選手はブリュワーズ1巡目(全体3位)のロビン・ヨーント(77.3)。

1974年:パドレス
ビル・アルモン(4.6)を指名。指名すべきだった選手はブレーブス1巡目(全体5位)のデール・マーフィー(46.5)。

1975年:エンゼルス
ダニー・グッドウィン(-1.7)を指名。指名すべきだった選手はタイガース5巡目のルー・ウィテカー(75.1)。

1976年:アストロズ
フロイド・バニスター(26.4)を指名。指名すべきだった選手はアスレチックス4巡目のリッキー・ヘンダーソン(111.2)。

1977年:ホワイトソックス
ハロルド・ベインズ(38.7)を指名。指名すべきだった選手はパドレス4巡目のオジー・スミス(76.9)。

1978年:ブレーブス
ボブ・ホーナー(21.9)を指名。指名すべきだった選手はオリオールズ2巡目のカル・リプケンJr.(95.9)。

1979年:マリナーズ
アル・チャンバース(-0.5)を指名。指名すべきだった選手はドジャース17巡目のオーレル・ハーシュハイザー(56.1)。

1980年:メッツ
ダリル・ストロベリー(42.2)を指名。全体1位に相応しい指名だった。

1981年:マリナーズ
マイク・ムーア(27.9)を指名。指名すべきだった選手はパドレス3巡目のトニー・グウィン(69.2)。

1982年:カブス
ショーン・ダンストン(11.5)を指名。指名すべきだった選手はロイヤルズ19巡目のブレット・セイバーヘイゲン(58.9)。

1983年:ツインズ
ティム・ベルチャー(入団せず)を指名。指名すべきだった選手はレッドソックス1巡目(全体19位)のロジャー・クレメンス(139.2)。

1984年:メッツ
ショーン・エイブナー(-1.3)を指名。指名すべきだった選手はカブス2巡目のグレッグ・マダックス(106.6)。

1985年:ブリュワーズ
B・J・サーホフ(34.4)を指名。指名すべきだった選手はパイレーツ1巡目(全体6位)のバリー・ボンズ(162.8)。

1986年:パイレーツ
ジェフ・キング(16.8)を指名。指名すべきだった選手はブリュワーズ1巡目(全体6位)のゲーリー・シェフィールド(60.5)。

1987年:マリナーズ
ケン・グリフィーJr.(83.8)を指名。全体1位に相応しい指名だった。

1988年:パドレス
アンディ・ベネス(31.4)を指名。指名すべきだった選手はドジャース62巡目(全体1390位)のマイク・ピアッツァ(59.6)。

1989年:オリオールズ
ベン・マクドナルド(20.8)を指名。指名すべきだった選手はレッドソックス4巡目のジェフ・バグウェル(79.9)。

1990年:ブレーブス
チッパー・ジョーンズ(85.3)を指名。全体1位に相応しい指名だった。

1991年:ヤンキース
ブライエン・テイラー(メジャー出場なし)を指名。指名すべきだった選手はインディアンス1巡目(全体13位)のマニー・ラミレス(69.3)。

1992年:アストロズ
フィル・ネビン(15.9)を指名。指名すべきだった選手はヤンキース1巡目(全体6位)のデレク・ジーター(71.3)。

1993年:マリナーズ
アレックス・ロドリゲス(117.5)を指名。全体1位に相応しい指名だった。

1994年:メッツ
ポール・ウィルソン(2.0)を指名。指名すべきだった選手はレッドソックス1巡目(全体12位)のノマー・ガルシアパーラ(44.3)。

1995年:エンゼルス
ダリン・アースタッド(32.3)を指名。指名すべきだった選手はブルージェイズ1巡目(全体17位)のロイ・ハラデイ(64.2)。

1996年:パイレーツ
クリス・ベンソン(12.9)を指名。指名すべきだった選手はフィリーズ2巡目のジミー・ロリンズ(47.6)。

1997年:タイガース
マット・アンダーソン(-0.6)を指名。指名すべきだった選手はアストロズ1巡目(全体16位)のランス・バークマン(52.0)。

1998年:フィリーズ
パット・バール(18.9)を指名。指名すべきだった選手はインディアンス1巡目(全体20位)のCC・サバシア(62.5)。

1999年:デビルレイズ
ジョシュ・ハミルトン(28.2)を指名。指名すべきだった選手はカージナルス13巡目のアルバート・プーホルス(100.8)。

2000年:マーリンズ
エイドリアン・ゴンザレス(43.6)を指名。指名すべきだった選手はフィリーズ1巡目(全体15位)のチェイス・アトリー(64.4)。

2001年:ツインズ
ジョー・マウアー(55.3)を指名。全体1位に相応しい指名だった。

2002年:パイレーツ
ブライアン・バリントン(-0.2)を指名。指名すべきだった選手はロイヤルズ1巡目(全体6位)のザック・グレインキー(71.0)。

2003年:デビルレイズ
デルモン・ヤング(3.2)を指名。指名すべきだった選手はレンジャーズ17巡目のイアン・キンズラー(55.2)。

2004年:パドレス
マット・ブッシュ(2.6)を指名。指名すべきだった選手はタイガース1巡目(全体2位)のジャスティン・バーランダー(71.6)。

2005年:ダイヤモンドバックス
ジャスティン・アップトン(34.4)を指名。指名すべきだった選手はパイレーツ1巡目(全体11位)のアンドリュー・マカッチェン(44.8)。

2006年:ロイヤルズ
ルーク・ホッチェバー(3.7)を指名。指名すべきだった選手はドジャース1巡目(全体7位)のクレイトン・カーショウ(67.9)。

2007年:デビルレイズ
デービッド・プライス(39.4)を指名。全体1位に相応しい指名だった。

2008年:レイズ
ティム・ベッカム(3.5)を指名。指名すべきだった選手はジャイアンツ1巡目(全体5位)のバスター・ポージー(41.8)。

2009年:ナショナルズ
スティーブン・ストラスバーグ(33.5)を指名。指名すべきだった選手はエンゼルス1巡目(全体25位)のマイク・トラウト(72.8)。

2010年:ナショナルズ
ブライス・ハーパー(31.8)を指名。指名すべきだった選手はマーリンズ1巡目(全体23位)のクリスチャン・イェリッチ(31.8)。

2011年:パイレーツ
ゲリット・コール(23.3)を指名。全体1位に相応しい指名だった。

2012年:アストロズ
カルロス・コレア(24.5)を指名。全体1位に相応しい指名だった。

2013年:アストロズ
マーク・アッペル(メジャー出場なし)を指名。指名すべきだった選手はドジャース4巡目のコディ・ベリンジャー(17.3)。

2014年:アストロズ
ブレイディ・エイケン(入団せず)を指名。指名すべきだった選手はアスレチックス1巡目(全体25位)のマット・チャップマン(19.8)。

2015年:ダイヤモンドバックス
ダンズビー・スワンソン(4.6)を指名。指名すべきだった選手はアストロズ1巡目(全体2位)のアレックス・ブレグマン(22.4)。

2016年:フィリーズ
ミッキー・モニアック(メジャー出場なし)を指名。指名すべきだった選手はメッツ2巡目のピート・アロンゾ(5.2)。

2017年:ツインズ
ロイス・ルイス(メジャー出場なし)を指名。「MLB Pipeline」のプロスペクト・ランキングで全体9位にランクイン。

2018年:タイガース
ケーシー・マイズ(メジャー出場なし)を指名。「MLB Pipeline」のプロスペクト・ランキングで全体7位にランクイン。

2019年:オリオールズ
アドリー・ラッチマン(メジャー出場なし)を指名。「MLB Pipeline」のプロスペクト・ランキングで全体4位にランクイン。

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