2021年度公立校教員採用試験 志願者数1181人 倍率2.8倍 長崎県教委

長崎県公立学校教員採用選考試験志願状況の推移

 長崎県教委は12日、来春採用予定の2021年度公立校教員採用試験の志願状況を発表した。全体の志願者数は1181人(前年度比18人減)で、採用予定者425人に対する志願倍率は2.8倍(同0.1ポイント減)だった。小学校教員の志願倍率は前年度と同じ1.5倍。3年連続で2倍を下回った。
 学校別の志願者数と志願倍率は、▽中学校が345人、3.8倍(同0.5ポイント減)▽高校が301人、6.0倍(同0.2ポイント減)▽特別支援学校が98人、2.2倍(同0.2ポイント減)。いずれも前年度を下回った。養護教諭は108人、5.4倍(同0.9ポイント増)と増加した。
 県教委義務教育課によると、志願者減が続く小学校教員の人材確保策として、昨年度、県外の小学校での2年以上の勤務経験者を対象に、東京で初めて採用試験を実施。15人が受験し、今春13人を採用した。ほとんどが本県出身者で、同課は「Uターン希望者の獲得に一定の効果があった」として、今後も続けていく方針。志願状況を報告した同日の定例教育委員会では委員から「小学校の倍率が低く、いい人材が集まるのかが心配」と不安視する声が上がり、同課は「現場での人材育成に力を注いで対応したい」と答えた。

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