契約金最大2万ドル ドラフト外選手の契約が続々と決定

2020年のドラフトは日本時間6月12日に終了したが、各球団の有望株獲得が完了したわけではない。新型コロナウイルスの影響を受けて今年のドラフトは例年の40巡から5巡まで大幅に規模が縮小され、ドラフトから漏れた選手は契約金最大2万ドルで各球団が自由に獲得できることになっている。メジャーリーグ公式サイトで公開されている情報によると、30球団のうち、すでに24球団がドラフト外選手と契約合意に達している。

例年であれば1200人前後の選手が指名されるドラフトだが、今年は5巡目まで、合計160人が指名されたところで終了。要するに、1000人を超える「ドラフト指名漏れ選手」が発生したことになる。

これらの選手は各球団が人数制限なしで自由に獲得できるものの、契約金は最大2万ドルに制限されている。よって、来年以降の上位指名を目指す選手は進学や進級を選択するため、当然ながらドラフトの上位で指名されるような有望株を獲得するのは困難だ。しかし、そんななかでも各球団は精力的に有望株の確保に動いている。

メジャーリーグ公式サイトで公開されている情報によると、レッドソックスはすでに10人のドラフト外選手との契約に合意。カブスは9人、カージナルスも8人のドラフト外選手を獲得している。球団ごとに人数に違いはあるものの、現時点ではレイズ、ホワイトソックス、インディアンス、タイガース、エンゼルス、パイレーツを除く24球団が1人以上のドラフト外選手と契約合意に達している。

なお、過去にドラフト外からスターへと成長を遂げた選手として、「Cut4」は2018年6月の特集記事のなかで、1997年MVPのラリー・ウォーカー、1989年MVPのケビン・ミッチェル(元ダイエー)、ゴールドグラブ賞8度の名二塁手フランク・ホワイト、通算300セーブのブルース・スーター、2004年にレッドソックスのワールドシリーズ制覇に貢献したケビン・ミラーらを紹介している。

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