昨年のドラフトで慶応大からは支配下で3人、育成で1人が指名
日本野球機構(NPB)は18日、6月19日の2020年シーズン開幕に向け、12球団の出場選手登録選手を公示した。新型コロナウイルスの感染拡大により3か月遅れで開幕となる今季。昨年10月のドラフトで指名された74人の支配下ルーキーのうち、12球団で計18人の新人が開幕1軍切符を掴んだ。
ドラフト1位ルーキーでは広島の森下暢仁投手、西武の宮川哲投手、楽天の小深田大翔内野手の3人が18日に発表された開幕に向けた出場選手登録メンバーに入った。また、日本ハムの河野竜生投手は開幕ローテに入る見込みとなっている。
開幕1軍切符を掴んだ18人の中で、驚くべきことが慶應大から支配下でドラフト指名された3人全員が開幕1軍入りを果たしたこと、だ。しかも1位指名された選手はいない。いずれも3位以下の指名順位ながら、開幕1軍の切符を掴んだのだ。
1人目が楽天のドラフト3位・津留崎大成投手。テークバックの小さな特徴的なフォームから最速153キロの真っ直ぐを投げ込む右腕だ。練習試合では4試合に登板して4回1/3を投げて無失点。貴重な中継ぎ陣の一角に食い込んだ。
2人目が中日のドラフト4位・郡司裕也捕手だ。即戦力捕手として期待されて入団した打撃力もある捕手で、3月のオープン戦でもアピールしていた。捕手としての能力も高く、加藤匠馬らと正捕手の座を争う存在になっている。
支配下で指名された津留崎、郡司、柳町の3人全員が開幕1軍に入る
3人目がソフトバンクのドラフト5位・柳町達外野手。春季キャンプから主力組の集うA組に抜擢されると、シュアな打撃でアピール。ドラフト1位の佐藤直樹外野手が怪我でリハビリ組となっていることもあり、開幕1軍の座を掴み取った。
柳町は柳田や上林、長谷川らソフトバンクの強力な
外野陣の中におり、そこまで出番は多くはなさそう。ただ、津留崎や郡司に関しては開幕直後からそれなりに多くの出場機会を得られそうだ。また、慶應大からはロッテ育成2位で植田将太捕手も指名されている。
昨季は東洋大から甲斐野央(ソフトバンク1位)、上茶谷大河(DeNA1位)、梅津晃大(中日2位)、中川圭太(オリックス5位)が支配下で指名された。甲斐野、上茶谷と、それぞれ1年目から結果を残したものの、開幕1軍入りしたのは甲斐野と先発ローテ入りした上茶谷の2人だけだった。
同一大学から3人の選手が支配下で指名されることも珍しいが、その全員が開幕1軍入りを果たすケースは極めて稀だろう。いよいよ始まるプロ野球。津留崎、郡司、柳町の“慶應ボーイ”トリオの活躍にも注目したい。(Full-Count編集部)