2020年シーズンについてファンが知っておくべきこと

メジャーリーグ公式サイトのアンソニー・カストロビンスは日本時間6月24日、「2020年シーズンについてファンが知っておくべきこと」として、一問一答形式で2020年シーズンの開催概要を紹介する特集記事を公開した。ここではその内容を紹介する(以下の日付はすべて現地時間)。

★シーズンはいつ始まるの?

7月1日までに選手が集合し、キャンプを行う。レギュラーシーズンの開幕は7月23~24日が予定されている。

★何試合行われるの?

メジャーリーグ機構はメジャーリーグ選手会に対して60試合制を提案している。まだ正式に決まったわけではない。60試合の内訳は、同リーグ同地区のチームと10試合ずつ(合計10試合)、他リーグ同地区のチームと合計20試合という形が想定されている。

★ポストシーズンの形式は?

2012年以降の形式と同じ。各リーグから地区優勝3チームとワイルドカード2チームがポストシーズンに進出し、一発勝負のワイルドカード・ゲーム、3勝先取の地区シリーズ、4勝先取のリーグ優勝決定シリーズとワールドシリーズが行われる。

★指名打者制はどうなるの?

投手の負担を軽減するためにナ・リーグでも指名打者制が導入される。今のところ2021年以降については未定で、ナ・リーグでは来年、投手が打席に立つ可能性も残されている。

★キャンプはどこで行われるの?

大半のチームはスプリング・トレーニングの施設ではなく本拠地球場でトレーニングを行う予定となっている。

★トレード・デッドラインはどうなるの?

従来の7月31日から8月31日へ変更される。選手がポストシーズン出場資格を得るためには、9月15日までにロースターに登録されている必要がある。

★ロースター枠はどうなるの?

シーズン最初の2週間は30人、次の2週間は28人、それ以降は26人となる。各球団は40人ロースターに20人の「予備選手」を加えた60人のリストを提出し、今年プレーできる選手はこの60人に限定される。

★試合に関するルール変更はあるの?

過密スケジュールを考慮して長時間の延長戦を避けるために、延長戦ではマイナーリーグと同じルールを採用し、無死二塁の状態で各イニングをスタートする。前のイニングの最終打者が二塁走者となり、この走者が生還しても投手に自責点は記録されない(エラーで出塁した走者のように扱う)。また、このルールはレギュラーシーズンのみ適用され、ポストシーズンは対象外となる。

★そのほかに試合について知っておくべきことは?

【1】野手の登板は延長戦になった場合と6点差以上がついた場合に限られる予定だったが、今年はこの制限がなくなる。

【2】投手が最低3人の打者と対戦しなければならないというルール(いわゆる「ワンポイント禁止」。故障や病気による例外あり)は予定通りに導入される。

【3】試合成立以前に悪天候で中止となった場合、サスペンデッド・ゲームとして別の日に続きから行われる。

★主なコロナ対策はどうなっているの?

・キャンプ、レギュラーシーズン、ポストシーズンの期間中、選手、コーチ、スタッフは1日おきに新型コロナウイルスの検査を受ける。

・選手は1日に2度、体温と症状のチェックを受ける。

・1ヶ月に1度、抗体検査が行われる。

・フィールド内外で最大限のソーシャル・ディスタンスが推奨され、試合に参加していない選手やその他のスタッフは6フィート(約1.8メートル)以上の距離を取ってスタンドに着席する。

・プレーしていない選手、コーチ、スタッフはダグアウトやブルペンで常にマスクを着用しなければならない。

・試合前のメンバー表の交換は行わない。

・ハイタッチ、グータッチ、ハグなどのセレブレーションは行わない。

・唾を吐いたり、タバコやヒマワリの種を噛んだりする行為は禁止。ガムのみ許可される。

・複数の選手が触ったボールはただちに交換される。

・乱闘は厳しく禁止される。

★選手がコロナに感染した場合はどうなるの?

新型コロナウイルス感染者専用の故障者リストが設けられる(日数の制限なし)。新型コロナウイルスに陽性反応を示した選手や新型コロナウイルスへの感染が疑われる選手は、このリストに登録することができる。陽性反応を示した選手は検査結果が2度陰性となるまで復帰できない。

★通常の故障者リストはどうなるの?

野手、投手にかかわらず10日間で統一される。60日間の故障者リストは45日間に短縮される。

★本拠地でコロナ感染が拡大した場合はどうなるの?

メジャーリーグ機構は健康と安全を考慮して、レギュラーシーズンとポストシーズンの試合の開催地を変更し、中立地での開催とする権利を持っている。

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