GドライブにF2王者デ・フリース加入。ルシノフ、ジェンセンとともにELMS参戦へ

 ロマン・ルシノフ率いるGドライブ・レーシングは、2020年シーズンのELMSヨーロピアン・ル・マン・シリーズに向けて、2019年のFIA-F2チャンピオンを獲得したニック・デ・フリースと契約を交わしたことを明らかにした。

 現在メルセデス・ベンツEQ・フォーミュラEチームからABBフォーミュラE選手権にフル参戦しているデ・フリースは、欧州を転戦するスポーツカーシリーズの最高峰クラスを戦うことになり、オレカ07ベースのアウルス01をチームオーナー兼ドライバーであるルシノフ、ELMS LMP3チャンピオンのミケル・ジェンセンのふたりとシェアする。

 しかし、F2王者に輝いたオランダ人はWEC世界耐久選手権で所属しているレーシングチーム・ネーデルランドとの契約により、Gドライブも出場するル・マン24時間ではロシアンチームを離脱。一転してライバルとして同じLMP2クラスを戦うことになる。

 伝統のレースでひとり欠員が出るGドライブ・レーシングは、2018年のELMSタイトル獲得の立役者のひとりであり3年連続でともにル・マンを戦っているジャン-エリック・ベルニュを今季も起用する可能性が高いとみられている。

 なお、今回明らかにされたラインアップは7月19日に行われる開幕戦ル・キャステレ(ポール・リカール)に向けて調整がなされたものだが、チームはスパ・フランコルシャンで行われる第2戦で、デ・フリースの代役を務めるドライバーを探すことを求められる。
 
 これは第2戦スパが行われる8月9日にドイツ、ベルリンでフォーミュラEのレースが行われるためだ。

 前述のとおり、デ・フリースはメルセデスからフル電動フォーミュラシリーズに出場中。また、ディフェンディングチャンピオンであるベルニュもDSテチータで2019/20年シーズンを戦っている。そのためGドライブは、ふたりの代わりとなるプロフェッショナルドライバーを用意する必要があるのだ。

WECではレーシングチーム・ネーデルランド、ELMSではGドライブ・レーシングのマシンをドライブするニック・デ・フリース。両チームの運営はTDSレーシングが行っている。
アウルス01はLMP2カーのオレカ07のリバッジ車だ。

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