WEC:デ・フリース、第6戦スパ欠場。ネーデルランドはふたたびバン・アウタートを起用へ

 レーシングチーム・ネーデルランドは8月15~16日にベルギー、スパ・フランコルシャンで行われるWEC世界耐久選手権の次戦第6戦スパ6時間レースで、ヨブ・バン・アウタートが同ラウンドを欠場するニック・デ・フリースに代わって同チームのオレカ07・ギブソンをドライブすることを確認した。

 新型コロナウイルスの蔓延による長い中断からシーズンが再開されるこのスパラウンドで、元F1ドライバーのギド・バン・デル・ガルデとチームオーナー兼ドライバーであるフリッツ・バン・イアードとマシンを共有することになるアウタートは、2019/2020年シーズンの開幕戦でもデ・フリースの代役を務めており、その際はLMP2クラスの3位表彰台を獲得している。

 ELMSヨーロピアン・ル・マン・シリーズではユナイテッド・オートスポーツのドライバーを務める21歳のオランダ人は、その後もレーシングチーム・ネーデルランドのリザーブドライバーとして上海、セブリングの2戦で29号車オレカをドライブする予定だった。

 しかし、上海では欠場を予定していたバン・イアードが出場できることになったことで彼の出番はなくなった。また、ABBフォーミュラ選手権に出場するデ・フリースの代打として出場予定だったセブリング戦は、新型コロナの影響をうけて大会そのものが中止となっている。

 今回チームはデ・フリースの欠場理由を述べなかったが、WECスパのある週はフォーミュラEの“ベルリン6連戦”の後半戦が行われ、その最終日が8月13日であることが要因であると考えられる。

「ヨブは今年の3月、1000マイルレースで我々のクルマをドライブしれるはずだったが、レースは中止になってしまった」と語った同郷のバン・イアード。

「WECのカレンダーが変更されたことで、スパで彼をふたたび起用できるようになった」

 一方、元FIA-F2チャンピオンで最近、Gドライブ・レーシングからELMSに参戦することが発表されたほか、TOYOTA GAZOO Racingのリザーブ兼テストドライバーとなったことが明かされたデ・フリースは、9月のル・マン24時間で母国オランダチームに復帰する予定だ。

レーシングチーム・ネーデルランドの29号車オレカ07 WEC第5戦ローン・スター・ル・マン(COTA)
2019/20年WEC第1戦シルバーストンでLMP2クラスのポールポジションを獲得したレーシングチーム・ネーデルランド。左からギド・バン・デル・ガルデ、フリッツ・バン・イアード、ヨブ・バン・アウタート

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