九州豪雨 長崎県内の農地被害110件 11日にかけて再び大雨の恐れ

 6日から続いた記録的な大雨について長崎県は8日、農地への被害が大村市を中心に110件に上っていると発表した。さらに増える可能性もあり、被害額は調査中。人的被害は確認されていない。長崎地方気象台によると、9日夕から11日にかけて再び大雨となる恐れがあり、土砂災害への警戒を呼び掛けている。
 県によると、水田や畑など農地への被害のうち、約半数の50件は大村市が占めた。8日までの市の調査によると、被害を受けた水田は約40ヘクタール。市農林水産振興課によると、護岸が決壊した佐奈河内川と郡川流域の福重地区で被害が大きく、水田への土砂流入や畑への浸水、ビニールハウスの倒壊など広範囲に及んだ。地元農家からは土砂撤去や用水路の修理など早急な対応を求める声が寄せられ、同課は「公的な支援も検討したい」としている。
 県内での被害はほかに、ため池や用水路など農業用施設で84件、生産中の農作物には17件あった。
 崖崩れは31カ所。住宅被害は大村市で相次ぎ、少なくとも床上浸水20戸、床下浸水43戸を確認している。

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