「最後に成長した姿」披露 重量挙げ 古賀(諫早農)優勝

【男子73キロ級ジャーク】2回目の試技で110キロを挙げる古賀(諫早農)=諫早農高専用練習場

 重量挙げの県高校選手権は11日、諫早市の諫早農高専用練習場で行われ、西彼農、諫早農の3年生計8人がそれぞれの目標達成を目指して全力を尽くした。
 県ウエイトリフティング協会、県高体連、県教委主催。コロナ禍を受けて中止となった県高総体の代替大会で、開閉会式などは取りやめて、無観客で実施した。
 男子73キロ級は古賀航汰(諫早農)がトータル200キロで優勝。最多の4人がエントリーした男子67キロ級は柴崎礼緒(西彼農)がトータル180キロで制した。

 全階級を通じてトップとなるトータル200キロ(スナッチ90、ジャーク110)を記録した男子73キロ級の古賀(諫早農)。惜しくも成功はできなかったが、ジャークで自己ベストの117キロを上回る120キロに挑戦して会場を沸かせた。
 諫早中時代の同級生で相撲部の佐藤架月と「諫早農高で一緒に国体に出よう」と誓って進んだ高校。佐藤は昨年まで2年連続で出場したが、約束を果たせないまま今春、最終学年を迎えた。だが、勝負の年の国体はコロナ禍で年内開催が見送りに。「今年に懸けてきた。2年半何をしてきたんだろう」と落ち込んだ。
 卒業後は競技を引退する予定。今大会は「最後に成長した姿を見せたい」という思いで臨み、しっかりと結果を出した。後輩やOB、恩師らが見守る前で「満足いく試技はできた」と笑顔で自らの競技人生を締めくくった。

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