TRDバージョンも! 全長5メーターの巨大セダン「アバロン」
初代と2代目は日本でも売っていました
トヨタ アバロンは、アメリカ・トヨタ ケンタッキー工場(TMMK:Toyota Motor Manufacturing, Kentucky, Inc)で生産されている、北米向け最大サイズのFF4ドアセダンです。
初代と2代目のアバロン(2代目のみ日本名はプロナード)は日本にも輸入され、ビスタ店(懐かしい!)で販売されていたので「ああ、そういえばそんなクルマあったね!」と覚えている方もいるはず。
現行型のアバロンは、2018年にフルモデルチェンジした5代目。カムリや新型ハリアーなどと共通のTNGA GA-Kプラットフォームをベースに造られました。ちなみに現在では北米以外にも中国でも生産・販売されています。
保守的な4ドアセダンのイメージを変える攻めのデザイン
SUVブームの中、セダン車というとちょっと保守的で、ユーザー年齢も高めなイメージがありますが、5代目アバロンは結構攻めている印象。
中でも、2021年モデルに追加されるカスタムグレード「XSE Nightshade」は迫力満点です! ってか顔怖すぎ!
さらにもうひとつのカスタム仕様として、NASCARシリーズ常勝のレーシングイメージを与えた「TRD」(Toyota Racing Development)仕様も用意されるなど、トヨタとしてはアバロンを若いユーザー層にもアピールしたいようです。
クラウンよりも大きいアメリカンサイズ
5代目アバロンのボディサイズは、全長4975mm(195.9in.)×全幅1849mm(72.8in.)×全高1435mm(56.5in.)、ホイールベース2870mm(113.0in.)[XSE Nightshade]。
日本のクラウン(全長4910mm×全幅1800mm)よりもさらに大きい車体を活かし、後席の足元空間など余裕たっぷり。これぞアメリカのセダン! という雰囲気で、日本車だけど異国情緒すら漂います。
FF・V6 3.5と直4 2.5ハイブリッド、さらに四駆モデルも新たに追加
パワートレインは、同様に北米でも生産される王道セダンのカムリと基本的に共通。
FFモデルは、V6 3.5リッター(最高出力301hp/最大トルク267lb-ft/EPA複合モード燃費25MPG)モデルと、直4 2.5リッターハイブリッド(システム出力215hp/EPA複合モード燃費44MPG)モデルの2タイプ。
さらに2021年モデルからは、直4 2.5リッター(最高出力205hp/最大トルク185lb-ft)搭載のAWD(四輪駆動)モデルも追加されています。
カッコいいセダンが欲しいと願う日本のユーザーも熱望!?
日本では販売を終えてしまい、すっかり忘れ去れていた名前だった「アバロン」でしたが、気付かぬうちに北米では独自の進化を遂げ、5代目となっていました。
そんなアバロンの、コンサバなセダン市場に屈しない攻めの姿勢は実に痛快。「セダンが欲しい、でも欲しいセダンがない…」と密かに嘆いている日本のユーザーにも、このアツさはグッと響くかもしれませんね。
[筆者:トクダ トオル(MOTA編集部)]