高校生文化の祭典 あす開幕 県選抜吹奏楽団 息ぴったり演奏収録 「音楽をできることに感謝」

ウェブ総文に向け演奏を収録する県選抜吹奏楽団=長崎市茂里町、長崎ブリックホール

 初のインターネット開催となる高校生の文化の祭典、第44回全国高校総合文化祭「WEB SOUBUN」(ウェブ総文)は31日に開幕。10月31日までの3カ月間、全国から提出された作品の画像や動画を、公式サイトで順次公開する。県勢のうち、吹奏楽部門に7年ぶりの各校合同チームで参加する県選抜吹奏楽団(13校60人)は25日、長崎市で本番の演奏動画を収録した。
 全国高総文祭は「文化部のインターハイ」とも呼ばれ、文化活動に取り組む高校生による国内最大規模の大会。文化庁、全国高校文化連盟、開催地の自治体などが主催。当初、高知県で開催を予定していたが、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、生徒を集めない形に変更。本県から、全23部門のうち15部門に31校約320人が参加する。
 吹奏楽部門の県選抜吹奏楽団は、県南地区の生徒で結成。昨年まで1校の単独出場だったが、多くの生徒に全国の舞台を経験させようと、昨年11月のオーディションでメンバーを選出した。合同チームでの参加は、2013年に本県で開かれた「長崎しおかぜ総文祭」以来。
 年明けから合同練習を本格化させる予定だったが、コロナ禍で集まることができないまま、ネット開催が決定。各自で練習を積み、25日は全員での初演奏という“ぶっつけ本番”となった。それでも、大河ドラマ「龍馬伝」(10年)のテーマ曲と、隠れキリシタンをテーマにした「吹奏楽のための交響詩『ぐるりよざ』」の2曲を息ぴったりに奏で、収録を終えた。
 団長で県立長崎東高3年の森未来さん(18)は「高知で生の演奏ができないのは残念だが、音楽をできることに感謝したい」。県立長崎南高3年の桑村星羅(せいら)さん(17)は「レベルの高い人たちが集まった一生に一度の合同チーム。最高の演奏をたくさんの人たちに見て、聞いてもらいたい」と話す。
 各部門の作品は開催期間中、ウェブ総文公式サイト(アドレスhttps://www.websoubun.com/)で順次公開する。県選抜吹奏楽団の動画の公開時期は未定。

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