長崎南山 強気随所に 後輩たちへ思い託す

【準決勝、大崎-長崎南山】2番手で登板し、4回を無失点と好投した長崎南山の江口=県営ビッグNスタジアム

 18年ぶりの夏の決勝を狙った長崎南山は、昨秋の準々決勝に続いて大崎に2点差で惜敗。悔しい結果にはなったが、布志木監督は「過去にない年で、ここに来るまで非常にきつかった。前を向くしかない貴重な経験の中で、自分たちで長い夏を演出した」とチームの頑張りをたたえた。
 雪辱への思いは随所で出た。今大会チーム初失策、初失点で初回に先制されたが「自分が打たないと負ける」と1番辻が4安打を放つなど何度も同点の好機をつくった。投げては2番手江口が「強気」の内角攻め。五回に鮮やかな3者三振を奪うと、3番手のエース磯木も大会屈指の評判に違わぬ球質を披露した。
 そんな投手陣やチームを引っ張ってきたのは、布志木監督が「歴代でもトップ級でひた向き」と評する主将で捕手の冨崎。「受けてて楽しくて幸せだった」と涙ぐみ、後輩たちへ「けんかをしてもいいから率直に言い合い、一つのチームとしてしっかり強くなってほしい」と思いを託した。


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