今季で現役引退する「時代を彩ったスター」10名

新型コロナウイルスの影響で長く中断を余儀なくされたものの、なんとかシーズンの終了までこぎつけた2019-20。そのような状況でも多くのスター選手が今季でスパイクを脱ぐことを決断した。

今回は、2019-20シーズンに現役のキャリアを終えることを決めたスター選手10名を特集しよう。

ミラン・バロシュ

最後のクラブ:バニク・オストラヴァ

リヴァプールでのプレーが非常に印象深いチェコの名ストライカー。2005年に退団した後はアストン・ヴィラやリヨン、ポーツマス、ガラタサライなどに所属した。

2017年からは自身がデビューした古巣でもあるバニク・オストラヴァに所属して戦ってきたが、38歳になった今季限りで現役を引退することを表明。キャリア通算は541試合177ゴールだった。

マリオ・ゴメス

最後のクラブ:シュトゥットガルト

ドイツ代表のファンからはしばしばブーイングされたが、それでも過去20年間で最も活躍したゴールスコアラーの一人であることは間違いない。ファッショナブルではなかったが、確実にタイトルとゴールを導く選手であった。

バイエルンやフィオレンティーナ、ベシクタシュ、ヴォルフスブルクでプレーした後、2018年1月に古巣のシュトゥットガルトへ加入。3シーズン目となった今年現役引退を公表している。キャリア通算587試合305ゴール。

アリツ・アドゥリス

最後のクラブ:アスレティック・ビルバオ

バスクの伝説となった長身ストライカー。キャリアの後半に入ってようやく才能を開花させ、2010年に29歳でスペイン代表にデビュー。さらに6年経って再び呼ばれ、30代後半で初ゴールを決めた。

2012年に古巣アスレティック・ビルバオに加入した彼は長くエースストライカーとして活躍を見せ、2015-16シーズンには35歳にして36ゴールを記録した。ただ長年のプレーで患った股関節の怪我が癒えず、今季限りで現役を引退することに。

最後のプレーはレアル・ソシエダと戦うコパ・デル・レイ決勝、バスク・ダービーになると決めていたが…新型コロナウイルスの影響で延期になるという悲劇もあった。

ゴラン・パンデフ

最後のクラブ:ジェノア

間違いなく北マケドニア共和国の歴史上最高のストライカーだった。若くしてイタリアに渡り、インテルからスペツィア、アンコーナへのローン移籍を経てラツィオへ。そこで大ブレイクを果たし、セリエA屈指のアタッカーに成長した。

さらにナポリでも長くプレーし、2015年からはジェノアに所属。キャリアの最後もイタリアで迎えることになった。通算591試合に出場、137ゴールを決めていた。

レイトン・ベインズ

最後のクラブ:エヴァートン

まさにエヴァートンの魂であった伝説的左サイドバック。ウィガン・アスレティックから2007年に加入し、それから13年にわたってプレーし続けた。その左足から繰り出される鮮やかなクロスとフリーキックで多くのチャンスを作り出し、マージーサイドのカルトヒーローになった。

しかしこの数年は怪我にも悩まされており、出場機会はわずかに。そして今季限りで現役を離れることを発表している。キャリア通算583試合出場で、DFとしてはかなり多い43ゴールを記録している。

アンドレ・シュールレ

最後のクラブ:スパルタク・モスクワ

今季ボルシア・ドルトムントからロシアのスパルタク・モスクワに貸し出されていたアンドレ・シュールレ。なんと29歳という若さで現役を引退することを発表した。

マインツ05で大ブレイクし、レヴァークーゼンでさらなる成長を見せ、チェルシーに加入。プレミアでは病気にも苦しんでレギュラー定着に至らなかったが、ヴォルフスブルクへの移籍で復活…。

紆余曲折が大きい濃厚なキャリアだった。短かったものの通算373試合に出場、86ゴールという記録を残している。

クラウディオ・ピサーロ

最後のクラブ:ヴェルダー・ブレーメン

41歳までプレーを続けたペルーの伝説的ストライカー。ヴェルダー・ブレーメンで大迫勇也とともにプレーし、今季限りで現役を離れることを決断した。ブンデスリーガ残留を決めたプレーオフで出場機会はなかったが、「そんなことは構わない」と語ったそう。

1999年にペルーの名門アリアンサ・リマからブレーメンに加入し、それからバイエルン、チェルシー、ケルンでもプレー。長く第一線の点取り屋として君臨し、キャリア通算787試合出場317ゴールという記録を残している。

ロイク・ペラン

最後のクラブ:サンテティエンヌ

今や珍しい「ワン・クラブ・マン」だったロイク・ペラン。デビュー当時はサイドハーフだったが、器用だった彼はそのまま徐々にポジションを下げ、最終的にセンターバックへと落ち着いた。そしてフランス代表にも招集される選手に。

キャプテンシーと危機管理意識を武器に戦ってきた彼はクリーンなディフェンスで知られてきたが、なんと最後の試合になったクプ・ドゥ・フランス決勝でエムバペ相手に一発退場。キャリア通算2枚目のレッドカードとともに引退することとなった。

ジェレミ・マテュー

最後のクラブ:スポルティング・リスボン

名門ソショーのユースで育成され、当時は左のウイングとして知られていたマテュー。徐々にポジションを下げてサイドバックに定着し、後にセンターバックへと転身している。

そしてバレンシアでの活躍から30代にしてバルセロナに引き抜かれるという経験も。2017年にはポルトガルの名門スポルティング・リスボンに加入してプレーしていたが、トレーニング中に大怪我を負ってしまい、そのままキャリアを終えることを決めている。

キャリア通算では582試合出場、39ゴールを記録している。

サンドロ・ヴァーグナー

最後のクラブ:天津泰達

かつてバイエルンのユースに所属していたものの、プロの舞台ではかなりの遅咲き。2015-16シーズンにダームシュタットでゴールを量産し、さらにホッフェンハイムでブレイク。その活躍から古巣バイエルンに復帰を果たすも、それほど多くの出場機会はなかった。

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不満を覚えたヴァーグナーは昨年中国リーグに渡り、26試合で12ゴールを記録するも、その1年のみのプレーで契約解除。今年8月2日に現役を引退することを発表している。キャリア通算374試合93ゴール。

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