原爆落下中心地碑に献花 55カ国の大使ら

原爆落下中心地碑に献花する各国の駐日大使ら=長崎市、爆心地公園

 平和祈念式典に参列する各国の駐日大使らが8日、長崎市の爆心地公園で原爆犠牲者を悼み、原爆落下中心地碑に献花した。
 一昨年、核兵器禁止条約を批准したコスタリカ。アレクサンダー・サラス大使は「同じ悲劇を二度繰り返さないよう、核禁条約を発効させ、核兵器を法的に禁止しなければならない」と言葉に力を込めた。
 ナチス・ドイツによるアウシュビッツ強制収容所があったポーランド。パヴェウ・ミレフスキ大使は「ポーランドの人々は第2次大戦で、長崎と同じように壮絶な体験をした」と平和への思いを共有しながらも、未発効の核禁条約について「核を保有する一部のアジアの国などは、(条約への)署名・批准は難しいだろう」との見方を示した。
 在日チェコ大使館のモニカ・ドビアーショヴァー第1書記官は核廃絶に向け「若い人たちが核軍縮についての知識を持つことが重要だ」と強調した。
 同日は欧州連合(EU)を含め、55カ国の大使らが献花した。

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