核兵器のない世界の実現を ICRCなどが討論

核兵器のない世界の実現をテーマにしたオンライン討論会=長崎市、長崎原爆資料館

 赤十字国際委員会(ICRC)などは9日、核兵器のない世界の実現をテーマにした討論会をオンラインで開いた。ICRCのジル・カルボニエ副総裁は「化学兵器や生物兵器と同じように、核兵器も廃絶しなければならない」と語った。
 討論会には、長崎市の平和祈念式典にも参列した中満泉国連軍縮担当上級代表らが出席。スイスから中継で参加したカルボニエ氏は、ICRCが広島原爆投下直後から救護活動に従事したことなどを踏まえ「放射線障害は子や孫の代にも続く苦しみだ」と強調した。
 田上富久長崎市長や、家族・交流証言者として活動する田平由布子さん(27)らによる被爆体験の継承をテーマにした意見交換会もあり、国内外の約300人が視聴した。

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