DTM第2戦ラウジッツリンク:レース2はラストがミュラーを抑え0.089秒差で勝利

 ラウジッツリンクで開催されたDTMドイツ・ツーリングカー選手権第2ラウンド。16日に行われたレース2は、レネ・ラスト(アウディ・スポーツ・チーム・ロズベルグ)がニコ・ミュラー(アウディ・スポーツ・チーム・アプト・スポーツライン)を抑え、勝利を飾った。

 レース2の予選も前日に引き続きロビン・フラインス(アウディ・スポーツ・チーム・アプト・スポーツライン)が連続でポールポジションを獲得。3連勝中のミュラーも2番手と続き、王者ラストが3番手。

 レース1で6位入賞を果たしたフェルディナンド・ハプスブルク(WRTチーム・アウディ・スポーツ)が4番手と好調をキープ。BMW勢トップはマルコ・ウィットマン(BMWチームRMG)の7番手とアウディ勢が上位を独占する予選となった。

 55分+1周で争う決勝レース。前日は出遅れたフラインスが今日はしっかりホールショットを決める。一方、ミュラーは出遅れてしまい、好スタートを切ったラストがフラインスに襲いかかる。さらに7番手スタートだったウィットマンは一気に3番手まで浮上する。

僅差で争うトップ4台

 3周目、1コーナーでラストがフラインスをインを差しトップに浮上。しかし、ラストはリードを築けず、7周目の1コーナーで今度は強引にインを差してきたフラインスに交わされてしまう。

 このオーバーテイクにレースコントロールはポジションを戻すように指示。9周目、再びラストがトップに立つ。

 12周目終わりで、フラインス、ウィットマンがピットイン。翌周ラストがピットへと向かう。ピットアウトしたラストはフラインスに交わされてしまうが、ウィットマンにはオーバーテイクを許さずポジションを死守する。

ポジションを争うラストとフラインス

 トップを行くミュラーは20周を走行してタイヤ交換へ。ミュラーはティモ・グロック(BMWチームRMG)、シェルドン・ファン・デル・リンデ(BMWチームRBM)の後ろでピットアウト。大きくポジションをダウンするが、ここから猛追を見せていく。

 まずは22周目にファン・デル・リンデをオーバーテイク。24周目にはグロックを交わし、トップとは10秒差に。

 トップ争いはフラインスにラストが迫り、25周目の1コーナーでオーバーテイク。再びトップに立つ。

 残り15分でウィットマンを捉えたミュラーは、34周目でようやく交わし3番手に。さらに36周目にはフラインスを射程範囲内に。

 タイヤ交換を遅らせた強みを見せるミュラーは、37周目の1コーナーでフラインスを交わし、残るはトップのラストのみ。

 しかし、刻々と時間は過ぎ、42周目に55分が経過。ふたりの差は1秒差に。1コーナーはラストが死守。さらにスキを狙うミュラーだったが、オーバーテイクすることはできずラストが0.089秒差でトップチェッカーを受けた。

 3位は42周目にフラインスを交わしたウィットマンが獲得した。ウィットマンの表彰台でBMWはDTM300回目の表彰台獲得となった。

勝利を喜ぶレネ・ラスト

「コクピットの中でレースを楽しめたし、観ているひとたちも楽しかったんじゃないかな。3番手からいいスタートが切れたけど、ロビン・フラインスのブロックで、芝生に避けなければなからなかった」

「ピットストップは早くなったけど、ロビンを交わしてからはタイヤをうまく管理することができた。ニコ・ミュラーがどんどん近づいてきて、予想していたよりレースが1周長く続いたことにお土居たよ。とても接近していたけど、十分だった。クルマのセットアップを完全に変更したので、土曜日よりははるかに安心できたね」とラストはコメントした。

「スタートはグリップがほとんどなかった。タイヤ交換後は順調だったけど、かなり大変だったね。タイヤをうまく管理できた。土曜日はレースが長く感じたけど、今日は残念ながらラップが短かったね」と語るミュラー。2位表彰台獲得で早くも100ポイントに到達している。

 DTM第3ラウンドは同じくラウジッツリンクで次週開催される予定だ。

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