2004年・中国 団体で4校が日本一 “ゆめ”を受け継ぎ躍動 【連載】夏跡 県勢のインハイ20年・5

バレーボール女子で2年連続3度目の優勝を飾った九州文化学園=島根県安来市民体育館

 「長崎ゆめ総体」の翌年も、そのバトンを受け継いだ高校生たちが躍動した。団体はバレーボール女子の九州文化学園とサッカーの国見がV2。アーチェリー男子の大村工と登山女子の長崎北陽台が初優勝を飾った。
 バレーボールの九州文化学園はこの年、3月の全国選抜大会(春高)、10月の埼玉国体も制して全国3冠を達成した。春高王者になった後も、エース高田ありさ、セッター東山由香らを中心に“最強チーム”へ進化。準決勝までの全4試合でストレート勝ちすると、決勝も共栄学園(東京)に3-1で快勝するなど、全国のライバルを寄せ付けなかった。
 サッカーの国見は、前年のゆめ総体世代ほど高くなかった前評判を、U-19日本代表で主将のFW渡邉千真を軸に覆す快進撃。市船橋(千葉)との決勝は、延長の末に2-1で競り勝った。アーチェリー男子の大村工は、現チームで監督を務める前田貴史がエースとしてけん引。予選を1875点の大会新でトップ通過して、決勝トーナメントを勝ち上がった。
 登山女子の長崎北陽台は2位を大きく引き離して快勝。池田保幸監督は右足を疲労骨折しながらも、4日間の全行程を選手と共にした。このほか、ハンドボール男子の瓊浦は準優勝、剣道男子の島原も3位と健闘した。
 個人は柔道男子、重量挙げで上位入賞が相次いだ。陸上女子1500メートルで2年連続の銅メダルを獲得した2年生の高田鮎実(諫早)は、この冬の全国高校駅伝でチームの3年ぶりVに貢献した。

アーチェリー男子団体を制した大村工。エース前田が会心のガッツポーズ=山口県東和町陸上競技場

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