起業目指す若者を支援 佐世保の大学生グループ 経営者とのパイプづくり

Kemonoman’s Houseの貝本さん(手前左)、神原さん(手前右)、浅田さん(奥左)、末廣さん(奥右)=佐世保市内

 長崎県佐世保市の大学生グループが、起業を目指す若者を支援する活動に奮闘している。経営者とのパイプづくりや、動画投稿サイト「ユーチューブ」を活用した情報発信などを展開。ゆくゆくは「地方からイノベーションを起こしたい」と夢を描く。
 県立大佐世保校経営学部3年貝本慎さん(20)、神原太地さん(21)、末廣達也さん(20)、長崎国際大人間社会学部3年浅田風太さん(20)の4人。グループ名は「Kemonoman’s House」。「動物のようにやりたいことをやる人が集まる場所」という意味を込めた。
 「やりたいことがはっきりしていなくても、そこに行けば何かが生まれる、人と人をつなげ、若者がやりたいことをできる場所をつくりたい」。そんな思いから、昨年1月、貝本さんが末廣さんと神原さんに声を掛け3人で活動開始。今年3月、浅田さんがユーチューブ班として加入した。
 人脈づくりのため、企業と学生をつなぐイベントに積極的に参加。これまでに県内外の経営者ら100人以上と名刺交換した。若者に表現の場を提供するためユーチューブによる情報発信も始めた。
 ロゴのデザイン・販売や美容系のプロジェクトにも携わり、ノウハウを学ぶ。今後、若者たちにそれらを還元し、イノベーションが起こるシステムを構築したい考えだ。「佐世保を(新興企業らが集まる米国の)シリコンバレーのようにしたい」。志は高い。
 新型コロナウイルスの影響で場所を選ばない働き方も広がりつつある。「地方でも新しい波をつくれる」と貝本さんは前向きに語る。現在、収益確保のため、ユーチューブのチャンネル登録者数を千人獲得し、法人化するのが目標。若き“獣たち”の挑戦は続く。
 ユーチューブのチャンネルは「Kemonoman’s House」で検索できる。

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