F1トスカーナGP FP2:メルセデスがワンツー。フェルスタッペン3番手、アルボンが4番手に続く

 2020年F1第9戦トスカーナGPの金曜フリー走行2回目(FP2)は、メルセデスのバルテリ・ボッタスがトップタイムをマークした。レッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンは3番手、アレクサンダー・アルボンは4番手となっている。

 FP2の始まる現地時間午後3時には、気温29度、路面温度も45度まで上がった。午前中に続いて気持ちの良い快晴で、降水確率は0%だ。セッション序盤は、まずランド・ノリス(マクラーレン)がミディアムタイヤでトップタイム。レーシングポイントの2台が続いた。一方、FP1で3番手だったシャルル・ルクレール(フェラーリ)はターン12でスピン。幸いグラベルにはまることなく、ピットに戻った。

 その後中古ミディアムを履いたバルテリ・ボッタス(メルセデス)がトップに立つ。ソフトタイヤで出したFP1最速タイムより、コンマ1秒ほど遅い。2番手に新品ミディアムのマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)、3番手にハードタイヤのルイス・ハミルトン(メルセデス)がつけた。

 開始後38分、ソフトで走り出したノリスが、ターン3立ち上がりでスピン。コンクリートウォールに接触してフロントウイングを失い、コース脇でストップ。セッションは赤旗中断となった。マクラーレンはFP1からメルセデス型の細身のノーズを試して、好感触を得ているようだ。来季の車体の基本パーツは、9月30日を期限として凍結される。マクラーレンとしてはそれまでにクラッシュテストに合格して、新型ノーズを投入する意向だという。

 9分間の中断後、セッション再開。セバスチャン・ベッテル(フェラーリ)を除く全車がソフトを履き、ボッタスが1分16秒989まで最速タイムを更新。ハミルトンが0.207秒差、フェルスタッペンがさらに0.246秒落ちで続いた。チームメイトから0.7秒差ながらアレクサンダー・アルボン(レッドブル・ホンダ)も4番手につけ、メルセデス、レッドブルが1〜4番手を占めた。

 5、6番手にダニエル・リカルド、エステバン・オコンのルノー勢。7番手にセルジオ・ペレス(レーシングポイント)、8番手にピエール・ガスリー(アルファタウリ・ホンダ)。キミ・ライコネン(アルファロメオ)が9番手と久々に上位に顔を出し、ルクレールは10番手だ。ロマン・グロージャン(ハース)は電気系トラブルで、5周しか走れずに最下位。早々にマシンを降りている。

 ここから各車、ロングランに移行した。ルノーがまず1分23秒台前半で周回を重ね、続いてフェルスタッペンが1分22秒台後半のタイムをコンスタントに出す。メルセデス2台とほぼ肩を並べるペースで、マシンバランスに苦しんだモンツァから一転、快調さがうかがえる。

 終了19分前、ピットから出て行ったペレスが、ライコネンとターン1進入で接触。ライコネンはスピンしながらコースオフしたものの、自力でピットに戻った。しかしコース上に破片が散乱し、5分間の赤旗中断となった。ロングランの真っ最中での中断で、データ収集に少なからぬ影響が出たと思われる。セッションの残り時間は、多くのマシンがミディアムやハードに履き替えた。ミディアムでのペースは、フェルスタッペンがボッタスをわずかに凌いだ。

 セッション終了直後、ベッテルが「エンジンが止まった」と言いながら、コース脇にストップ。FP2でのベッテルは、12番手だった。

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