インターンシップも実習も… 苦境の学生、オンラインで体験共有 厚木の5大学・短大

厚木市内5大学・短大の学生が参加したオンラインミーティング=厚木市温水の湘北短大

 神奈川県厚木市内にキャンパスを置く5大学・短大の学生が新型コロナウイルス禍で直面した苦境や今後の課題をオンラインで話し合うミーティングが、同市内で開かれた。学生からは「企業のインターンシップが取りやめになった」などの切実な声の一方、「後期にはなんとか学生らしい行事をやりたい」と前向きな発言もあった。

 同市と5大学でつくる市大学連携・協働協議会が提案して実現した。湘北短大(同市温水)、松蔭大(森の里若宮)、東京工芸大(飯山)、東京農業大(船子)、神奈川工科大(下荻野)から学生9人が参加。神奈川工科大地域連携・貢献センターの小川喜道センター長が司会を務めた。

 湘北短大からは3人が参加。3月にインターンシップで自動車ディーラーを訪れる予定だった総合ビジネス・情報学科2年の木島悠光(ゆうみ)さん(19)は「コロナでなくなってしまったのが残念だった」とつらい体験を報告した。同短大の学生組織「学友会」会長を務める生活プロデュース学科2年の日下部舞さん(20)は「学園祭や学校行事がなくなった。後期では何とか対策をして、学生最後の思い出づくりをしたい」と思いを吐露していた。

 東京農大の学生は「農業は農地に行って初めて分かることが多いのに、ほとんどの実習がなくなった」と述べ、リモート方式の授業に当惑した様子を回顧。一方で「じっくりと就職活動に取り組めた」とメリットを指摘する声もあり、コロナで大きな影響を受けた学生生活の様子が率直に語られた。

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