横浜・上瀬谷の区画整理と新交通 総事業費は「精査中」

国際園芸博覧会の開催が検討される上瀬谷通信施設跡地

 横浜市は11日の市会建築・都市整備・道路委員会で、上瀬谷通信施設跡地(同市旭、瀬谷区)のまちづくりの取り組み状況を報告した。土地区画整理と、導入する新交通「(仮称)都市高速鉄道上瀬谷ライン」整備の総事業費は「精査中」と説明。跡地で国際園芸博覧会(花博)の開催を目指す2027年3月までに、新交通を導入する意欲を示した。

 事業費について、市は土地区画整理事業の試算額を600億円と示した上で「国の補助金に加え、地権者、市が負担するが、詳細は精査中で、決定していない」と回答。新交通も「精査中」とした。着工は、地権者との調整や都市計画決定などの手続きを経て、22年度を予定している。

 新交通について「過大な投資にならないか」との委員の懸念に対し、平原敏英副市長は「花博のためではなく、将来のまちづくりに生かすために導入する」と説明。「今後、延伸する話も出てくるかもしれない。無駄にならない事業としての見極めをしつつ、整備に着手したい」と理解を求めた。

 市は土地区画整理事業などを進めるに当たり、環境影響評価方法書を作成。7月下旬から9月上旬にかけて縦覧した。8月上旬には旭、瀬谷両区で計4回、説明会を開催。この日の委員会では、参加者からの質問や意見も報告された。

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