大好きな酒瓶を一度見ただけでラベルや酒造元、生産地、値段などすべての情報が頭にインプットされる。周囲からは「目はカメラ、頭がコンピューター」と呼ばれるくらい記憶力が突出している。
酒の種類を指定すれば、記憶を基にボールペンやクレヨンなどでスケッチブックに走らせ3分ほどで仕上げる。本物の酒瓶とほぼ同じ情報が細かく書き出された作品ではあるが、ただの描写作品ではなく、どこかぬくもりが伝わってくるような柔らかいタッチで仕上がっている。
長崎市伊王島町出身の知的障害者。幼少のころから絵が好きで、特に酒瓶へのこだわりは強い。現在は、雲仙市の入所施設などで絵画制作に励む。昨年12月には、長崎市の県美術館で初個展を開催。再び作品が展示されることに「うれしい」と喜びを語る。
会場では作品8点が展示される。
犬塚弘さん <記憶を基に描く酒瓶> 「障害者の文化芸術フェスティバルin九州」本県出品作家を紹介
- Published
- 2020/09/16 16:40 (JST)
- Updated
- 2020/09/16 16:50 (JST)
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