国産メーカー初のハイパーカー爆誕!? GR Super Sport(仮称)がル・マンで初走行

トヨタが開発する「GRスーパースポーツ(仮称)」

国産初のハイパーカーを世界初披露

今回走行したのは、2018年・2019年にル・マン総合優勝を果たしたTS050 HYBRIDをベースにしたロードカー、GR Super Sport(仮称)の開発中モデル。特別にオープン仕様にカスタマイズし、GRのカモフラージュ柄が施された車両に、かつてトヨタのWECドライバーとして活躍したアレックス・ブルツと村田チーム代表が乗り込み、デモンストレーションラップと決勝スタート前のトロフィー返還を行った。

東京オートサロン2018に出展された“GRスーパースポーツコンセプト”

今シーズンまで、ル・マン24時間レースを含むWECのトップカテゴリーである「LMP1(ル・マン・プロトタイプ1)は廃止され、来シーズンより「LMH(ル・マン・ハイパーカー)」に変更される。それに合わせ、トヨタは国産メーカーでは初となるハイパーカー「GR Super Sport(仮称)」を開発。2018年の東京オートサロンにもGRスーパースポーツコンセプト出展し話題となった。

新カテゴリー「LMH」は市販車をベースにしたレーシングカー

これまでの最高峰カテゴリーだった「LMP1」と、来シーズンから導入される「LMH」カテゴリー大きな違いは、前者がレース専用モデルであるのに対し、後者は公道走行可能なロードカーをベースとしたモデルであるということ。つまり、実際にレースで使用される専用モデルとは別に、公道を走れるモデルが販売される。

過去にも、トヨタ GT-One TS020(公道仕様はLM803)や日産 R390というル・マンに出場するために制作されたロードカーは存在したが、実際に販売されることはなく、あくまでもレギュレーションの抜け道的な扱いだった。

20台以上販売されるのは確実!?

しかし、来シーズンより導入される「LMH」の規定には、「2年以上継続生産される車であること」と「20台以上が生産されていること」という文言が盛り込まれている。したがって、“レギュレーション逃れで作った幻の1台”は通用しないのである。

そしてトヨタ(TGR)は、来シーズンから「LMH」クラスでの出場を名言しているため、国産初のハイパーカーが誕生するのはほぼ確実。近頃トヨタはモータースポーツに直結する、GRヤリスやGRスープラといったスポーツカーを続々と販売しており、GR Super Sport(仮称)の市販バージョンが見られるのもそう遠くないだろう。

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