昨秋台風の爪痕修復 小鮎川護岸の工事急ぐ 厚木

護岸の修復工事が進む小鮎川の境橋付近

 台風シーズンを迎える中、神奈川県厚木土木事務所は、昨秋の台風19号で護岸が被害を受けた厚木市の小鮎川の修復工事を進めている。新型コロナウイルスの影響で想定よりも工事が遅れているが、10月15日の完成に向けて作業を急いでいる。

 同市妻田南の県道43号境橋下の護岸は、昨年10月の台風19号の大雨による増水で右岸のコンクリートブロックが長さ36メートルにわたって剝がされた。修復工事は、作業用の建設機械を川の中に入れるスロープを橋の上流側に設け、橋下流側のブロックが剝がされた箇所にブロックを張り直す。工事区域内に川の水が入らないように、大型土のうがずらりと積み上げられている。

 同事務所によると、台風19号による被害を修復する工事が全国的に行われているため、コンクリートメーカーに発注が集中。さらにコロナ禍でコンクリート工場が稼働を止めた期間もあるなど着工が想定より遅れたという。今年の台風シーズン前の完成を目指していたが、実際には7月に着工し、10月15日完成のスケジュールで進んでいる。

 小鮎川上流部の同市飯山でも護岸が約60メートル被害を受けており、10月末の完成をめどに工事を進めている。

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