ながさき水産業大賞 知事賞に対馬の赤木さんら 販売ルート確立、情報発信など評価

 地域の特色を生かした先進的な水産業を展開し、成果を上げている県内の漁業者、団体を表彰する「ながさき水産業大賞」の本年度受賞者が決まった。最高賞の県知事賞には、アナゴ籠漁の餌をスルメイカに切り替えて安定した水揚げ体制を整備し、出荷先の要望に応じた処理をすることで販売ルートを確立して収益性の高い経営を実践している対馬市の漁業、赤木正男さんら2経営体と1団体が選ばれた。
 県や県漁連などでつくる同大賞運営委が2009年度から毎年実施し、12回目。今回は「魅力ある経営体部門」と「魅力ある漁村地域部門」の2部門に13点の応募があった。
 県知事賞にはこのほか、雲仙市の巻き網漁業会社「天洋丸」と、対馬市のはえ縄とイカ釣りの大型漁船主20人でつくる「高浜船団」が選ばれた。「天洋丸」は、幅広い情報発信や水産加工商品の開発、外国人技能実習生の地域交流など多様な取り組みが評価された。
 「高浜船団」は、漁獲向上へ向けた情報共有、収益が向上する漁法や機器の導入、出荷規格の統一などに協力して取り組んでいる。

 このほかの受賞者は次の通り。(敬称略)
 【県漁連会長賞】▽松下順也(五島市)▽丸徳水産(対馬市)▽上五島養殖まぐろ振興協議会(新上五島町)
 【特別賞】▽三陽松浦営業所(松浦市)▽箱崎漁協自営定置(壱岐市)▽新松浦漁協青年部(松浦市)

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