波佐見町 官製談合事件 業者と個人携帯で連絡 逮捕の職員、頻繁に

 東彼波佐見町の官製談合事件で、官製談合防止法違反などの疑いで逮捕された同町職員が、公契約関係競売入札妨害の疑いで逮捕された同町の電気工事会社代表取締役の男性容疑者(52)と頻繁に個人の携帯電話で連絡を取っていたことが25日、分かった。町は事件当時、職員が個人の携帯電話で業者と連絡を取り合うことについて規制していなかった。
 関係者によると、町職員は電気工事会社以外にも複数の業者と携帯電話でやりとりをしていたという。県警は、町職員が携帯電話で設計金額を男性容疑者に漏らした可能性も含めて慎重に捜査している。
 町によると昨年5、6月に電気工事会社を含む町内の建設業者に対して、仕事の連絡は役場の電話にかけるよう要請する「注意喚起の文書」を送付している。2017年12月の官製談合事件を受けて、18年6月に策定した再発防止ガイドラインの規制項目には盛り込まれていないという。
 町職員の逮捕容疑は昨年3月上旬ごろ、小中学校空調機設置工事3件の入札前に、設計金額を男性容疑者に教え、最低制限価格に近い金額で電気工事会社に落札させた疑い。

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