熊山駅 近代化産業遺産の跨線橋【木造駅舎巡礼02】山陽本線09/19

※2020年8月撮影

トップ画像は、JR西日本山陽本線熊山駅。

吉永駅を撮影した後、最高気温38℃近い熱風に吹かれながらホームで待ちました。14:55の三原行で、15:04に熊山駅に到着。これは降りた下りホームから神戸駅方面を見ています。中線には架線がありません。元は2番線でしたが、今は筆者が降りた右側が2番線になっています。レールも錆びていますから使われていないのでしょう。左に見える上りホームと、実質的には2面2線です。

※2020年8月撮影

上り1番線ホーム側に駅舎があります。

※2020年8月撮影

駅名標。ここから木造駅舎が3駅続きます。駅名標に見える次の万富駅も木造駅舎です。

※2020年8月撮影

熊山駅は、1917年(大正6年)国鉄山陽本線の熊山信号場として設置。1930年(昭和5年)駅に昇格。現在の駅所在地は、岡山県赤磐市千躰で熊山という地名は見当たりません。

1889年(明治22年)の町村制施行で熊山村が発足。近隣の村を合併して1953年(昭和28年)熊山町になりましたが、2005年(平成17年)近隣の町と合併、赤磐市になり熊山町は消滅したのでした。それでも駅名に歴史のある地名が残されています。駅名って、そういう意味で大切です。

島式ホームの待合室もなかなか古そうです。

※2020年8月撮影

建物資産標がありました。信号場が熊山駅に昇格した昭和5年7月です。

※2020年8月撮影

こぢんまりした駅舎です。

※2020年8月撮影

跨線橋で上りホーム側の駅舎に行きますが。跨線橋に「鐵道院」と書かれています。

※2020年8月撮影

「明治45年 横河橋梁製作所」とあります。1907年(明治40年)に創業した現在の横河ブリッジですね。最近では、横浜ベイブリッジやレインボーブリッジ、明石海峡大橋を作った会社です。

「全国に遍く人と物を運び産業近代化に貢献した鉄道施設の歩みを物語る近代産業遺産群」としてJR山陽本線ではこの熊山駅と金光駅の跨線橋が2009年(平成21年)に近代化産業遺産に認定されています。

※2020年8月撮影

跨線橋から、これから進む門司駅方面。中線に架線が無くレールが錆びているのが分かります。右の方に山陽自動車道の橋梁が見えています。

※2020年8月撮影

こちらは神戸駅方面。

※2020年8月撮影

木造駅舎はホーム上屋の影で瓦屋根が少ししか見えません。近代化産業遺産の跨線橋。

※2020年8月撮影

ホームに降りて駅舎。こざっぱりしていて良いですね。

※2020年8月撮影

ホームとの改札口。自動改札機が設置されていますが無人駅です。

※2020年8月撮影

次回は駅舎内と外観を見ます。

【木造駅舎巡礼02】山陽本線10 に続きます。

(写真・文章/住田至朗)

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