市民の移動支援 予約制定時運行タクシー開始 平戸・田平 個人利用可能に

「たびらんタクシー」出発を祝う田平まちづくり協議会会員=平戸市田平町

 公共交通機関空白地帯の高齢者らの移動を支援するため、平戸市の市民団体、田平まちづくり協議会(松瀬郡一郎会長)が1日、同町で予約制の定時運行タクシー「たびらんタクシー」の運行を始めた。
 「バス停まで遠く、通院や買い物などで困っている」との声が多く寄せられた高齢者アンケート結果を受け、同協議会は2019年10月から1年間、相乗りタクシーを試験運行し、利用状況を検証。たびらんタクシーでは、個人で利用できるようにした。
 車両は地元の「マンボウタクシー」を使う。同町を2地域に分け、北東部は月、水、金曜に、南西部は火、木、土曜に運行。午前8時~午後4時半に計4便が定時に走る。障害者手帳所持者と要支援・要介護認定を受けている市民、最寄りのバス停から500メートル以遠の住民を対象にしている。利用は同協議会に登録し、事前予約が必要。1回の料金は高校生以上400円、小中学生100円。
 同町の田平港駐車場で出発式があり、同協議会の会員らが最初の便を見送った。松瀬会長は「相乗りの試行で寄せられた意見を基に個人で乗れるようにした。多くの人に活用してほしい」と呼び掛けた。
 問い合わせ、利用登録は同協議会(電0950.29.9008、平日午前9時~午後4時)。

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