低すぎた「女神橋」工事再開 横浜・みなとみらい、12月供用へ

年末の供用開始に向けて工事が進む「女神橋」=横浜・みなとみらい21地区

 横浜・みなとみらい21(MM21)地区の運河に建設中の歩行者デッキ「女神橋」が低く架設されて観光船が通れず、暫定措置としてジャッキアップされている問題で、中断していた工事が再開され、12月末に供用が開始される見通しであることが6日、分かった。当初は今年7月末の開通を予定していた。

 事業主体の市は、女神橋の橋脚を桁下高約3.5メートルで計画して3月に架設したが、上流に架かる「国際橋」中央部の桁下高約4.2メートルより低かったため、これまで通れていた観光船が通航不能になった。急きょ、4月に橋桁を約60センチジャッキアップして桁下空間を暫定的に確保していた。

 工事を中断した市は、橋脚と橋桁の間にかさ上げ用の台座を設置する形に設計を変更。女神橋(全長約75メートル、幅約6メートル)は車いすやベビーカーに配慮して緩やかなスロープとしているため、かさ上げに合わせて新たにスロープも作り直すという。国の審査を通り、10月に工事を再開した。

 同日の市会決算特別委員会では、市港湾局の中野裕也局長が「変更に伴う事業費に国費を投入することが決まった」と、黒川勝氏(自民)の質問に回答。設計変更分を含んだ総事業費について、同局の担当者は「現段階では分からない。事業費は追加分を含めて市と国で負担する」としている。

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