中日・大野雄、燕・山田哲&小川… FA権行使なら争奪戦必至 注目選手の現状は?

ヤクルト・山田哲人(左)と中日・大野雄大【写真:荒川祐史】

中日・大野雄大は今季8完投4完封と圧巻の好成績で評価急上昇

2020年のペナントレースもいよいよ終盤戦。120試合制で行われる今季、ここまで各球団は90試合超を消化し、シーズンも残すところ4分の1ほどとなっている。セ・リーグは巨人が首位を独走、パ・リーグはソフトバンクとロッテによるデッドヒートとなっている。

シーズン終盤となり、ファンにとって気になるのは優勝争いの行方と共に、選手たちの去就に関わるところ。特に今季は新たにFA権を取得した大物選手が多く、オフのFA市場は大きな話題となりそう。そこで、新たに国内FA権を取得し、権利を行使した際には熾烈な争奪戦となりそうな、主な選手の今季の成績を見ていこう。

○大野雄大(中日)
16試合8勝5敗0S0H 防御率2.07
8完投 4完封 121奪三振

昨季、そして今季とその評価を著しく高めているのが大野雄だろう。7月31日のヤクルト戦から6試合連続完投、5試合連続完投勝利と圧巻のパフォーマンスを披露。今季8勝のうち、7勝を完投でマークしている。セ・リーグの先発として巨人・菅野智之と双璧を成す活躍を見せており、権利行使となれば、争奪戦は必至か。

○山田哲人(ヤクルト)
72試合274打数75安打12本塁打48打点
8盗塁 打率.274 出塁率.354 OPS.825

史上ただ1人、3度のトリプルスリーを達成している山田哲。今季はコンディション不良で先発を外れるなど、ここまで打率.274、12本塁打48打点と、本来の姿からすると物足りない数字となっている。それでも、これまで積み上げてきた実績と能力は折り紙付き。権利を行使すれば、複数球団が獲得に動く争奪戦となると予想される。

西川遥輝は昨オフにポスティングでのメジャー挑戦希望を明らかにしている

○小川泰弘(ヤクルト)
15試合9勝4敗0S0H 防御率3.70
1完投 1完封 71奪三振

1年目の2013年に16勝をマークして最多勝と最高勝率、新人王のタイトルを獲得した小川。その後もヤクルトの大黒柱として大きな故障もなくローテを担ってきた。今季もここまでリーグ2位タイの9勝をマークしている。計算できる先発投手として、欲しい球団は多いだろう。

○西川遥輝(日本ハム)
92試合339打数103安打4本塁打33打点
28盗塁 打率.304 出塁率.424 OPS.825

俊足巧打の日本ハム不動のリードオフマン。今季はここまで打率.307のハイアベレージを残すと共に.426という高い出塁率も叩き出している。28盗塁をマークして自身4度目の盗塁王の可能性も。昨オフにはポスティングシステムを利用してのメジャー挑戦希望を示している。

○増田達至(西武)
37試合3勝0敗25S1H 防御率1.95
30奪三振

西武に不可欠な守護神・増田。今季はここまで黒星はなく、防御率1.95と好成績を残している。25セーブはロッテの益田に次ぎ、ソフトバンクの森と並ぶリーグ2位タイ。2012年のドラフト1位で入団後は1年目から大きな故障もなく、7年連続で40試合以上に登板している。

○梶谷隆幸(DeNA)
88試合355打数113安打16本塁打39打点
13盗塁 打率.318 出塁率.390 OPS.922

今季DeNAのリードオフマンとして完全に復活。これまでは怪我が多く、なかなかシーズン通して活躍できなかったが、今季は開幕から1軍でプレーを続ける。9月には球団記録を更新する月間42安打。打率.318はチームメートの佐野に次ぐリーグ2位に位置している。

○島内宏明(楽天)
89試合319打数88安打8本塁打45打点
8盗塁 打率.276 出塁率.354 OPS.761

楽天の中心選手の1人として、勝負強いバッティングで欠かせぬ存在となっている島内。決して長距離砲ではないものの、5番などクリーンアップを任されてここまで打率.276をマークしている。本塁打を打った後に球団から発表されるコメントがウィットに富み、密かに話題となっている。(Full-Count編集部)

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