台風14号と前線 近畿から関東 長雨で土砂災害の危険度高まる

 台風14号や前線の影響により、近畿から関東甲信では大雨となっており、土砂災害の危険度が極めて高くなっている所がある。
 きょう10日(土)からあす11日(日)にかけて土砂災害に厳重に警戒し、暴風やうねりを伴った高波、低い土地の浸水、河川の増水や氾濫に警戒が必要だ。

 台風14号は、きょう午前10時には潮岬の南約160キロにあって、時速およそ20キロで北東へ進んでいる。中心の気圧は985ヘクトパスカル、最大瞬間風速は40メートルで、暴風域を伴っている。
 台風は、今後も暴風域を伴って東に進み、あす明け方から朝にかけて伊豆諸島南部に最も近づきそうだ。その後は、勢力を弱めながら次第に進路を南寄りに変え、月曜日の朝には熱帯低気圧に変わる見込み。

大雨・雷・突風

 台風の東にのびる前線の活動が活発となっており、近畿地方と伊豆諸島付近では激しい雨が降っている。また、これまでの大雨により土砂災害の危険度が極めて高くなっている所がある。
 午前11時現在、奈良県の一部や三宅村で極めて危険なレベルで、三重県や滋賀県、愛知県、長野県、神奈川県や埼玉県で土砂災害に特に警戒が必要な状況だ。起伏の激しい地形や崖の近くなど土砂災害の危険が高い所は、今後の情報に注意し、距離をとったり、近づかないようにして安全を確保したい。

 台風の接近や前線の影響により、きょうは東日本の太平洋側では激しい雨の降る所があり、伊豆諸島ではあすにかけて非常に激しい雨の降るおそれがある。あす正午までの24時間に予想される雨量は、伊豆諸島の多い所で300ミリと、これまでの大雨もあるため総雨量が多くなり、大きな災害につながるおそれがある。
 土砂災害に厳重に警戒し、低い土地の浸水、河川の増水や氾濫に警戒が必要だ。伊豆諸島では落雷や竜巻などの激しい突風にも注意が必要となる。

暴風・高波

 西日本や東日本の太平洋側では、非常に強い風が吹き、大しけとなっている所がある。
 台風の影響により、西日本太平洋側ではきょう、東日本太平洋側ではあすにかけて非常に強い風が吹き、海上は大しけとなる見込み。暴風やうねりを伴った高波に警戒が必要だ。

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