オーガニックコットン 一つ一つ丁寧に収穫 佐々の就労支援事業所

茶綿を収穫する利用者ら=佐世保市吉岡町

 北松佐々町の就労継続支援事業所「清流の里」(杉原多美恵理事長)の利用者らは8日、佐世保市吉岡町で農薬を使わずに栽培した綿「オーガニックコットン」を摘み取った。
 雲仙市小浜町で綿製品の製造販売などを手掛ける「アイアカネ工房」が、オーガニックコットンを育てる協力者を募集していることを知り、初めて挑戦した。同工房から白綿と茶綿の種をもらい、6月に種まきを開始。雑草が生えにくいようにシートを張ったり、風で倒されないように茎をひもで固定したりして、大切に育ててきた。
 この日は先にまいた茶綿が収穫を迎え、利用者や職員ら11人が一つ一つ丁寧に摘み取った。松永幸恵さん(40)は「堅い実からふわふわの綿が出てきてびっくり。これから糸になるのか楽しみ」と笑顔。杉原理事長は「土と触れ合うことで、利用者の精神的な安定につながることも期待している」と話した。
 11月にかけて白綿も順次摘み取り、同工房に持参する。同工房はお礼として布製品に仕上げ、協力者に贈るという。

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