休暇村雲仙 11月末で営業終了 体験施設は来年3月末まで

 全国37カ所で宿泊・休養施設を経営する一般財団法人休暇村協会(東京)は16日、雲仙市小浜町の休暇村雲仙を来年3月末で閉館すると発表した。同施設は12月1日から冬期休館に入るため、実質的には11月末で営業を終了する。
 園地内にある諏訪の池キャンプ場などのレジャー施設も11月末で営業を終了。環境省が運営を委託している自然体験施設ビジターセンターは、来年3月末まで運営を継続する。
 同協会は閉館理由を「全国の休暇村全体の収益で、不採算施設もカバーしてきたが、新型コロナ禍で全体的に収益が減り、宿泊客が少ない雲仙などの存続が難しくなった」としている。休暇村閉館は今回が初めてで、吾妻山ロッジ(広島県)も来年3月末に閉館する。
 同協会によると、休暇村雲仙の宿泊客数は1990年の約3万3千人をピークに減り続け、昨年は約1万人。今年はコロナ禍でさらに激減している。同施設の園地は市の所有だが、雲仙天草国立公園内に位置し、環境省が管理している。
 同省は今後、キャンプ場とビジターセンターの新しい委託先を募る。市は「営業終了は大変残念。協会、環境省などと協議して施設園地の利活用を検討する」として、市内進出企業に紹介することも視野に入れている。

 


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