老朽化に伴う改築工事が完了してリニューアルオープンした等々力球場(川崎市中原区)で19日、完成記念式典が開かれた。市や球界の関係者ら39人が完成を祝い、福田紀彦市長は「いろいろな方の思いが詰まった球場。ここで記憶に残るドラマが繰り広げられることを期待している」とあいさつした。
10日にオープンした新球場は、3階建てで総工費約89億2900万円。人工芝のフィールドは、両翼100メートル、センター122メートルで、県内最大を誇る。川崎野球協会の川島哲男会長は「素晴らしい球場が完成したことを誇りに思う。子どもたちが心技体を磨いて羽ばたいてくれることを祈りたい」と期待を寄せた。
収容人数は旧球場の2倍以上となる約9300人で、車椅子席も約50席用意。選手用のロッカー室やシャワー室、約300平方メートルの屋内練習場を完備し、2階には応援団らの更衣室や授乳室も新設した。防災備蓄倉庫もあり、災害時には消防の活動拠点となる。
改築工事は2016年6月に開始。旧球場跡地の調査中に廃棄物混じりの土が見つかるなどして工事の一時中断を余儀なくされ、完成が2年以上遅れていた。