長崎市は20日、中国福州市との友好都市提携から40周年を迎え、両市の中学校や高校が国際交流するための協議書をオンラインで交わした。調印式で福州市の尤猛軍(ゆうもうぐん)市長は「40周年を新たなスタートに、交流と友情を深め、友好交流の新しい段階を開きたい」と期待を語った。
長崎で暮らす華僑のほとんどは福州市を含む福建省出身。両市は1980年に友好都市提携を結んだ。水産技術向上などを目的に、福州市の水産関係者が長崎市内のかまぼこ工場などを訪問して水産加工の技術を学んでいる。
学校間の交流は生徒らの国際理解を深めることなどが狙い。長崎市立長崎商業高は6月から、福州市の外国語学校と互いの国の文化や趣味を知るため、英語を使ってメールで交流している。市立三重中は12月から、中国の伝統芸能「変面」を見たり、中国楽器「二胡」の演奏を聞いたりして、中国文化を学ぶ取り組みなどを始めるという。
調印式で尤市長は「コロナ禍において、物資の支援などで両市は家族のような絆を示せた」とあいさつ。田上富久市長は「学校提携は両市の友好が未来に続くもの。新しい友好のかたちを福州市とつくりたい」と述べた。