「新型コロナ」関連、ゲーム用機器・デジタルサイネージ製造販売の(株)アールエス(旧商号(株)リバ-サ-ビス)が破産申請

 (株)アールエス(TSR企業コード:870260804、法人番号:4290001023100、久留米市朝妻町6-29、設立1990(平成2)年4月、資本金5000万円、神宮司憲人社長)は10月19日、福岡地裁久留米支部に破産を申請した。申請代理人は福島直也弁護士(弁護士法人はやて法律事務所博多事務所、福岡市博多区博多駅前2-11-16、電話092-409-1444)ほか2名。
 負債総額は債権者約60名に対して約8億8000万円。

 アミューズメント機器のレンタル業からスタートし、その後中古機器や新製品販売も手掛けた。一時はゲームセンター、ボウリング場、カラオケ、ビリヤード場も経営し、東京や大阪、沖縄などにも事業拠点を開設して業容を拡大、ピークの1997年3月期は売上高約40億1600万円を計上していた。
 2006年10月には金属製品製造を手掛ける上場企業と資本提携したが、その後、意見の食い違いから解消。以降は家庭用ゲーム機や携帯電話のゲームアプリの普及により業況が悪化し、2009年3月期には売上高が20億円を割り込んだ。
 その後、直営店の閉鎖を進めるなど体質改善に取り組んだが、減収が続いたうえ連続赤字を計上し、2013年3月期には債務超過に転落した。近年は、過去に納入したゲーム機器の部品の製造販売に加え、海外提携工場とともにデジタルサイネージの製造販売にシフトしていたが業績悪化は止まらず、2020年3月期は売上高約2億3600万円まで減少。金融機関からは返済猶予を受けるなどして凌いでいたが、「新型コロナウイルス」の感染拡大の影響で商業施設からの受注減に拍車がかかり、業績改善の見通しも立たず今回の措置となった。

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