女優の永作博美と俳優の井浦新が夫婦役を演じた映画「朝が来る」(河瀬直美監督)が23日から公開されている。
同映画は、特別養子縁組をテーマに家族の絆を問うヒューマンミステリーだが、前評判はかなり高かったようだ。
「夫婦役の2人に、2人の養子となった子どもの“生みの親”を演じる蒔田彩珠、そして河瀬監督含め、本年度の映画賞を総なめにするのでは、と言われている」(映画業界関係者)
すっかり演技派俳優となった井浦だが、もともと、一浪して入学した大学在学中の19歳の時、インディーズブランドのコレクションをきっかけに、モデル事務所にスカウトされて芸能界入り。デビュー当初は本名で活動し、その後「ARATA」を芸名としていた。
ファッションモデルとして各ファッション誌の表紙を飾り、1990年代後半にはパリ・コレをはじめ、東京コレクションなどで常にシーズンのトップモデルとして出演を果たすなど一流モデルとなった。
デビュー以来、長らく芸名を使用してきたが、12年のNHK大河ドラマ「平清盛」にて本名で出演し、以後、本名を芸名とした。
俳優転身へ転機は、1999年公開の「ワンダフルライフ」のオーディションを受け、映画初主演。2002年公開の「ピンポン」で注目を集め役者としての仕事が軌道に乗った。
08年の映画「実録・連合赤軍 あさま山荘への道程」に出演して以来、12年に亡くなった若松孝二監督作品の常連となった。
「若松監督は井浦のことを息子のようにかわいがっており、井浦は若松監督の通夜で弔辞を読んだ。今も“若松イズム”を胸に作品に対して真摯に向き合い、一流俳優に成長した」(テレビ局関係者)
18年公開の映画「止められるか、俺たちを」では若松監督役を熱演。天国の若松監督に演技を捧げた。
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