シーメンスモビリティ、豪ITS大手ATCの買収手続きを開始

ドイツのシーメンスモビリティ

が20日、オーストラリア・シドニーを拠点とするITS

大手アルドリッジトラフィックコントローラー(Aldridge Traffic Controller:ATC)を買収する予定だと発表した。

※1シーメンスの鉄道事業を担当する事業本部

※2 ITS: Intelligent Traffic Systems(高度道路交通システム)の略。交通の輸送効率向上を行うシステムの総称。

ATCは製造とエンジニアリング能力を備えた交通管制プロバイダー。シドニー系統式交通システム(Sydney Coordinated Adaptive Traffic System:SCATS)のライセンスを保有している。世界市場に向けてSCATS準拠の信号機コントローラー、信号機の設計、交通工学、交通管理コンサルタント、トレーニングなどのサービスを提供している。SCATSは世界の統式交通システムの3分の1を占めており、28カ国約190都市に設置。そのうちアジア太平洋地域が約80%を占めている。

今回の買収が成立するとシーメンスモビリティは、SCATSの顧客に対しても、シーメンスモビリティのITS製品とソリューションのポートフォリオ、グローバルなITSドメイン能力にアクセスできるようになると述べている。加えてシーメンスモビリティは、交通管理のコアビジネス強化、成長市場であるAPAC地域での実績と運用の拡大を狙う。また主要な統式交通システムのチェーン全体をグローバルな提供も見据える。

今回の買収には、それぞれの規制当局の承認が必要。承認された場合、ATCはシーメンスモビリティ内のITSビジネスユニット傘下にある法的に独立した会社として管理される予定となっている。

(出典:シーメンス Webサイトより)

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