林業人材育成へ連携協定 長崎県森林組合連合会、鹿児島大農学部

協定書を確認し、連携強化に意欲を語った県森林組合連合会の八江会長(左)と鹿児島大の寺岡教授(中央)=諫早市永昌東町、L&Lホテルセンリュウ

 長崎県森林組合連合会(八江利春会長)と鹿児島大農学部(橋本文雄学部長)は、大学の知的資源を本県の林業人材育成などに生かす組織間連携協定を締結。26日、連携協力事業の一つである「ながさき型スマート林業推進プロジェクトチーム(PT)」を設置し、諫早市内で初会合を開いた。
 協定はコロナ禍の影響で締結式が開けず、8月6日付で書面締結。スマート林業推進のほか、森林組合の経営診断・支援、林業生産技術者の養成に向けた体系的な教育プログラムの実施を柱としている。
 スマート林業推進PTの初会合には、座長の鹿児島大農学部の寺岡行雄教授や県内8森林組合の代表ら約20人が出席。労働安全対策や木材流通の最適化を目指す各部会の設置、海外の林業先進地視察など今後の計画を確認した。
 寺岡教授は「県単位の業界団体との連携協定例は少ない。各分野の教員が対馬や諫早で出前授業を行い、能力向上に貢献したい」、八江会長は「離島や半島など本県特有の林業環境に見合う安全管理などを学術的に検証し、今後、先進技術を活用したい」と述べた。

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