キッチンリフォームの日数の目安と工期短縮の裏技

キッチンは代表的なリフォーム対象のひとつ。デザインや使い勝手を良くするためにリフォームするのが一般的です。日常的に使う設備のため、リフォームにどれくらいの時間がかかるのか気になっている方も多いはず。この記事では、リフォーム会社にキッチンリフォームを依頼した場合の工期や、工期を短くするための工夫をまとめて紹介します。

キッチンリフォームの工期をケースごとに紹介

キッチンリフォームにかかる平均的な期間は4日程度です。正確な工期は利用するリフォーム業者やリフォームする具体的なスペースによって異なるため、確認が必要です。キッチンリフォームの工期をケースごとに説明します。

キッチンの単純な交換のみ

大規模な位置変更を行わず、単純なキッチンの交換のみであれば、それほど時間はかかりません。最短2日程度で工事が完了します。設置業者によっても異なりますが、長くても3日で終わるケースがほとんどです。たいていは古いキッチンの撤去や養生・解体作業で1日、ガスやIHの配管・電気配線作業で1日といったスケジュールで進められます。

床や壁の張り替えを含むリフォーム

キッチン交換にあわせて床や壁の張り替えを行う場合、平均で1週間程度かかります。仕切りの取り外しなどが必要な場合は10日程度で完了するケースが一般的です。既設の床・壁の撤去作業には1~2日かかります。この際、換気扇に汚れが見つかれば、交換を行うこともあります。キッチンの部屋サイズが大きくなると、その分必要な期間も長くなるため、まず業者に現場を見てもらい、必要な工期の案内を受けましょう。

キッチンを移動させ設置場所の変更を伴うリフォーム

キッチンの位置を変更する大規模な工事の場合、多くの作業工程が必要になります。業者の休業日を含め、2週間程度の工期が一般的です。加えてリビングの仕切りを取り払うような間取り変更を伴う場合、1カ月程度の期間を要することもあります。工期の前半は、既設キッチンの解体や養生作業が中心です。その後、床やクロスの張り替えが行われ、キッチンが移動されます。最後には、ガスや水道の配管が行われます。

オーダーメイドキッチンにする

理想のキッチンを手に入れられるオーダーメイドキッチン。納品までに1~2カ月かかるのが一般的

キッチンに対して徹底的にこだわりたい方は、細部まで自分の理想通りにできるオーダーメイドキッチンがおすすめ。使い勝手やデザインが希望通りに仕上がるはずです。その反面、既製品のキッチンを設置する場合に比べて長い工期がかかります。オーダーメイドキッチン自体の納品には1~2カ月、キッチンスペース全体に手を加えるような工事の場合は、さらに時間がかかります。

海外からキッチンを輸入する

アイランドキッチンなど、海外製のキッチンを海外から輸入する方もいます。サイズやデザイン面で憧れのキッチンが手に入る魅力的な方法ですが、注文から納品までに平均で3~4カ月かかるのが難点です。注文の際にも入念な打ち合わせが求められるため、合計で半年近くかかることも少なくありません。さらに、海外製のキッチンは施工できる業者や職人も限られています。業者や職人とのスケジュールを調整する手間や費用も必要です。

業者探しから工事完了までの主な流れ

通常は、問い合わせから工事完了までに1カ月程度かかる

キッチンリフォームの業者探しから、工事完了までの一般的な流れを紹介します。通常は以下のような流れで進められます。

  • 問い合わせ
  • 現地調査
  • 見積もり提出
  • 業者の決定・契約
  • キッチンの手配
  • 工事

まずはホームページなどを確認し、信頼できそうな業者に問い合わせを行います。この際、複数の業者に問い合わせをして、価格やサービス内容を相談しても問題ありません。業者が正確な価格を決めるためには現地調査が必要です。業者との打ち合わせの際に、現地調査の日程が調整されます。

現地調査の内容をもとに見積もりが提出されるため、複数の業者に見積もりを依頼していた場合は、契約する1社を選びましょう。その後、施工が開始されるまでには、通常問い合わせから3週間程度の期間を要します。一般的な工事期間は、2~6日ほどです。業者や工事内容によって異なりますが、通常は問い合わせから工事完了までに1カ月程度かかると考えておきましょう。

キッチンのリフォーム期間をできるだけ短縮するためのポイント

リフォーム期間中は自宅のキッチンが使えなくなります。日常的にキッチンを使用する方であれば、この期間内は不便を強いられることに。ただ、工期をなるべく短期間にする方法は存在します。新しいキッチンを少しでも早く使いたい方は、以下で紹介するようなポイントを意識することをおすすめします。

レイアウトを変えずに施工する

キッチンのレイアウト変更をすると、そのぶん工期が長引く場合も

上記で紹介した通り、大規模な工事になるほど工期は長くなります。反対に、小規模な変更にとどめれば工期は短くなります。レイアウトをそれほど変えずに施工する場合は、工期を短くできます。

「配置の変更をしないなら、キッチンをリフォームする意味がない」と考える方もいるかもしれませんが、大きなレイアウト変更がなくても、キッチンの雰囲気や使用感は変えられます。まずは、求めるキッチンにどの程度のレイアウト変更が必要なのか検討し、最少の変更にとどめられるよう検討してみましょう。

気候のいい時期を選ぶ

意外に思われる方が多いかもしれませんが、季節や天候はリフォーム工期に大きく影響します。台風が来ればリフォーム業者の搬入や建材の調達が遅れるかもしれません。こうした問題を単純な運と考えることもできますが、天候が悪くなる可能性がある季節を避けると、スムーズに工事を進行できるケースが多いのは事実です。

初夏から夏にかけては、梅雨や台風などで悪天候になる日が多いため、リフォームを避けるのが無難です。秋にも予測不能な台風に見舞われることがあります。冬は、地域によっては突発的な雪に悩まされることがあります。

リフォームをスムーズに進められる季節として人気なのが春です。次点で、台風が落ち着く10~11月の秋の終わりごろが人気です。ただし、こうしたシーズンは業者にリフォームが多く依頼されるため、スケジュールの調整が難しい場合があります。スムーズにリフォームを進めたい場合は、早めに連絡するのがおすすめです。春にリフォームしたい場合は、遅くても年明けには業者に連絡するようにしましょう。

事前に工程表を提出してもらう

工事が始まる前には、必ず工程表を業者に提出してもらいましょう。不要な工程や不明点があれば確認し、希望に応じて最適な工程で進めてもらうように調整します。さらに工事が始まってからプラン変更が生じた場合は、その都度工程表を書き直してもらいましょう。

工期が大幅に短くなることはありませんが、工事の進捗をつねに確認しておくと体感的に短く感じられます。工事中に無駄なストレスをためないためにも、事前に工程表を提出してもらうことは大切です。

工事は月曜日から始める

工期が1週間以上になる場合は、月曜から工事が始まるように調整してもらうのが一般的

一般的なリフォーム業者の稼働日・稼働時間は平日の朝9時から夕方5時までです。工事を始めるタイミングによっては、土日を挟むことで工期が伸び、結果的にキッチンを使えない期間が長くなってしまうことも。そのため、工期が1週間以上になる場合は、月曜から工事が始まるように調整してもらうのが基本です。業者によっては土日も稼働する場合がありますが、平日よりも稼働時間が短くなるケースが一般的です。業者の稼働曜日や時間についてもあらかじめ確認しておきましょう。

キッチン工事の心得

工事中の生活を快適にし、工事をスムーズに進めてもらうためには、依頼者側で意識しなければならないことがあります。キッチンのリフォーム工事中に意識するべき心得を紹介します。

工事期間中の食事について事前に考える

リフォーム期間中はキッチンを使って料理をすることができません。日常的に料理をしている場合は、工事期間中の食事について事前に考える必要があります。外食や惣菜で工事期間中を過ごすこともできますが、食費がかさむのが難点。外食の場合は、わざわざ出歩かなくてはなりません。キッチンを使わなくても調理できる方法を用意しておくことをおすすめします。ホットプレートやカセットコンロがあれば、キッチンを使わなくても簡単な料理ができます。持っていなければ、キッチンのリフォームに際して用意しておくといいかもしれません。

工事前にキッチン周りの整理をする

施工業者が来る前に、キッチンに収納している食器は片づけるなどの事前準備が必要です。業者が来てから整理を開始すると、その分だけ工事の始まりが遅れて、時間のロスが生まれてしまいます。日常的に使用する食器は段ボールなどに保管しておき、使わないものはそれを機に廃棄するのもひとつの方法です。スムーズに工事を終わらせるためには、こうした依頼者側の協力が必要だということを忘れてはいけません。

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