コロナ感染、発生も想定 長崎県が11月7日に原子力防災訓練

 長崎県は九州電力玄海原発(佐賀県玄海町)での災害発生に備え、11月7日に原子力防災訓練を実施する。玄海原発3、4号機再稼働後の訓練は3度目。新型コロナウイルス感染者発生を想定した離島からの搬送訓練も新たに盛り込んだ。
 2002年度から毎年実施しており、原発から30キロ圏内の松浦、佐世保、平戸、壱岐の4市と共催。福岡、佐賀両県と同日開催で合同テレビ会議も実施。新型コロナの感染防止対策で、参加を昨年度の83機関1700人から75機関900人に縮小、検温や手指消毒などを徹底する。
 訓練は、4号機から原子炉冷却材が漏えいし、炉心を冷却する全ての機能が失われた緊急事態を想定。災害対策本部の運営や情報収集・伝達、放射線量測定、住民避難の流れなどを確認する。新型コロナ感染者発生を想定した訓練では、平戸市的山大島から海上保安部の巡視艇で同市本土に運び、救急車で佐世保市内の病院に搬送。松浦、壱岐両市では避難指示メールを携帯電話に一斉送信する。

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