スーツも挙式もカラオケも… AOKI、純損益96億円赤字

豊富な種類をそろえるAOKIの店内=横浜市都筑区

 紳士服大手のAOKIホールディングス(横浜市都筑区)が6日発表した2020年9月中間連結決算は、純損益が96億6100万円の赤字(前年同期は9億8800万円の赤字)だった。新型コロナウイルスの影響でファッション、ブライダル、エンターテインメントの各事業で苦戦した。

 売上高は前期比32.4%減の559億5200万円、営業損益は118億8500万円の赤字(同3億7700万円の黒字)だった。

 ファッション事業は在宅勤務の広がりや冠婚葬祭の縮小などでスーツやフォーマルウエアの売り上げが伸び悩み、営業損益は47億9700万円の赤字(同13億7700万円の赤字)となった。

 ブライダル事業は挙式や披露宴の延期により、売上高は前期比85.1%減。エンターテインメント事業は、運営する複合カフェ「快活CLUB」でテレワーク需要に対応したサービスを導入するなどしたが、新規出店に伴う費用の増加により、営業損益は49億8400万円の赤字(同14億2700万円の黒字)だった。

 21年3月期の業績予想は、売上高1513億円(前期比16.0%減)、営業損益20億円の赤字(前期は66億4900万円の黒字)、純損益53億5千万円の赤字(同4億4700万円の黒字)を据え置いた。

 同社の担当者は「今年中止となった卒業式や入学式が来年は開催され、それに伴って需要や売上高が回復すると予想している」と話した。

© 株式会社神奈川新聞社