プログラミングに初挑戦! イラスト描きゲーム作成 対馬・豆酘小児童

タブレット端末を使って自分で描いたイラストでゲームを作る児童=対馬市立豆酘小

 本年度から小学校での「プログラミング教育」が必修化されたことを受け、長崎県対馬市厳原町豆酘地区にある市立豆酘小(福田一毅校長、28人)で5日、5.6年生(複式学級)の計13人が島外のIT企業の外部講師から授業を受け、ゲームを作るプログラミングを初めて学んだ。児童は今後、ゲームやクイズなどを通して地区を紹介するプログラミング作品を仕上げる予定。

 授業は総合的な学習の一環。IT企業との連携は、企業からの講師派遣や教材提供を通じて社会でプログラミングがどう活用されているかを学べる国の公募事業「みらプロ2020」の採択を受け実施している。
 みらプロでは物流や通信など17社が協力企業となっており、同校はプログラム言語を使わなくても基礎が学べるアプリ「Springin’(スプリンギン)」を開発した福岡市のIT企業「しくみデザイン」と連携し授業を進めている。
 5日はオンライン会議システムで同社とつないだ約2時間の授業のうち、最初の40分は中村俊介社長(45)が、駅構内にITを使った体感アトラクションを設置した事例などを解説。「通りがかる人にもっと楽しく、積極的に情報を伝えるにはどうしたらいいか考えてみよう」と呼び掛けた。その後、児童はスプリンギンの使い方を習い、タブレット端末を使って自分で描いたイラストが、障害を越えてゴールするゲームを作成した。
 参加した5年の平松孔明さん(11)は「このアプリを使って(豆酘伝統の)赤米神事に関するクイズゲームを作りたい。将来はプログラマーになってみたいと思うようになった」と笑顔を見せた。5.6年担任の野呂俊晴(としてる)教諭(32)は「離島にいても、最先端のIT関連の学びができることがメリット。今後、20時間ほどかけて作品を完成させたい」と話した。

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