アユ甘露煮に米沢牛… おせちの仕込み、もう本格化

大鍋にぐるりと並べたアユに丁寧に煮汁を掛ける和田大宏・和食料理長=レンブラントホテル海老名

 本格的な冬の季節を迎える中、レンブラントホテル海老名(神奈川県海老名市中央2丁目)で、正月のおせち料理作りが本格化している。じっくりと手間をかけて子持ちアユの甘露煮や、丹波の黒豆を煮込む作業を進めている。

 同ホテルの日本料理店「四季」で今月中旬から、和食料理長和田大宏(もとひろ)さん(48)とスタッフらが、県内限定で販売する「特選おせち二段重」(税込み3万5千円)の準備に取りかかった。おせちには、伊勢エビの姿蒸しや米沢牛のローストビーフのほか、瓶詰の丹波黒豆が添えられ計38種類がぎっしりと詰められる。

 中でも手間がかかるメニューの一つが、子持ちアユの甘露煮だ。琵琶湖産の体長17~18センチのアユを使い、3日間かけて骨まで柔らかく煮込む。

 1日目はまずアユを白焼きして表面を固める。2日目に焼いたアユを酒と水が入った大鍋に入れ、火にかけながら柔らかく戻す。3日目になって本格的に煮込む。大鍋の底にアユが放射状に並んだ様子は見た目にも美しい。和田さんは「1年の初めなので、少しでも良い年になるよう心を込めて作る」と話し、焦げないよう丁寧に煮汁をアユに掛けて仕上げている。

 同ホテルでは「コロナ禍で外出や外食を控える人も多いと思うので、自宅でぜいたくな気分でおせちを楽しんでもらいたい」と期待している。同ホテルのオンラインショップで注文できる。

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