クジラの生態を学ぶ 長崎・坂本小6年生

全長約25メートルのシロナガスクジラの絵に駆け寄る児童ら=長崎市立坂本小

 長崎市坂本3丁目の市立坂本小(金子伸治校長、215人)の6年生43人は13日、クジラ博士こと日本鯨類研究所(東京)の和田淳研究員から、全長約25メートルに及ぶクジラの実寸大の絵などを基に、体の仕組みや鯨食文化を学んだ。
 クジラの調査や研究に取り組む同研究所が、日本に残る鯨文化を次世代に継承しようと、2003年から全国各地で開いている。同市では今回で15校目。
 地球上最も大きい生き物と呼ばれる全長約25メートルのシロナガスクジラの絵が描かれた布を体育館に広げた。和田研究員は、鯨は人間と同じ哺乳類と紹介。「目や耳、子どもの生まれ方など、人とクジラの共通点は多くある」と児童に語りかけた。骨で音を関知するクジラの生態を体験しようと、耳をふさいだ状態で骨伝導補聴器をあごに当て「聞こえますか」-。クジラの生態を体感した。
 平野芽依さん(11)は「耳があるのに骨で音を聞くことに驚いた。クジラを実際に見てみたい」と笑顔で話した。
 市は30日まで市内22の飲食店で鯨料理を提供する「くじら料理フェア」も開いている。

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